「14歳からの哲学(§136)」は義務教育が終わる一年前、進路選択に戸惑う少年達に向けて、言葉の力を信じて問い続けることの大切さを示唆しているような気がします。
一方、「41歳からの哲学」は厄年が始まる一年前、もう若くないことを意識せざるを得ない世代に向けて、日々巡り合う現実がどうしてそうなっているのか、そしてどういうことなのかを問い続けることの大切さを示唆しているような気がします。
「難しい話ではない。現実に生きているわれわらは、現実に死んではないのだから、現実に生きているわれわれにとっての死とは、現実ではなくて必ず観念であるという、当たり前の話である」(p.11)
ところで、観念とは私たちが生まれる前から存在している言語という記号体系によって長い時を経て意識される考え方に過ぎず、自らが何も問おうとしなければ固定観念として扱ってしまうことで、自らの自由を放棄しているのかもしれません。
年齢を重ねればこそ、当たり前と思われていることに関して、しっかりと自らに問い続ければ、トンネルを抜けて眼の前に広がる光景は、「なんて素晴らしいんだ」と思えるような気がします。
初稿 2021/12/12
写真 トンネルの向こう側
校正 2022/01/29(投稿履歴修正)
撮影 2021/12/04(東京・明治神宮 御苑)
発行 2004/07/15 初版 新潮社
一方、「41歳からの哲学」は厄年が始まる一年前、もう若くないことを意識せざるを得ない世代に向けて、日々巡り合う現実がどうしてそうなっているのか、そしてどういうことなのかを問い続けることの大切さを示唆しているような気がします。
「難しい話ではない。現実に生きているわれわらは、現実に死んではないのだから、現実に生きているわれわれにとっての死とは、現実ではなくて必ず観念であるという、当たり前の話である」(p.11)
ところで、観念とは私たちが生まれる前から存在している言語という記号体系によって長い時を経て意識される考え方に過ぎず、自らが何も問おうとしなければ固定観念として扱ってしまうことで、自らの自由を放棄しているのかもしれません。
年齢を重ねればこそ、当たり前と思われていることに関して、しっかりと自らに問い続ければ、トンネルを抜けて眼の前に広がる光景は、「なんて素晴らしいんだ」と思えるような気がします。
初稿 2021/12/12
写真 トンネルの向こう側
校正 2022/01/29(投稿履歴修正)
撮影 2021/12/04(東京・明治神宮 御苑)
発行 2004/07/15 初版 新潮社