女郎花(をみなえし)は秋の七草のひとつ、花言葉は「はかなく堪え忍ぶ」の意。
「女郎花 折りけむ枝の ふしごとに 過ぎにし君を 思ひいでやせし」(枇杷左大臣・藤原仲平)
その枝の節々を見るに、しかるべきひとを想い、慕う心が募ってはしまいかと謳えばその返し、
「をみなへし 折りも折らずも いにしへを さらにかくべき ものならなくに」(伊勢, 後撰和歌集 三五〇)
しかるべきとは「ふさわしい」との意であり、かくべきとは「こうなって欲しい」との意。
忘れえぬ追憶があったとしても、なつかしむことなく、そして振り返ることもなく、とはいえ、流れさるものでなく、積み重ねられれば、前に先にきっと、生きることができるのですと綴っているような気がします。
初稿 2013/01/30
校正 2021/03/30
写真 はかなく堪え忍ぶ花
撮影 2010/03/10(広島・宮島)
「女郎花 折りけむ枝の ふしごとに 過ぎにし君を 思ひいでやせし」(枇杷左大臣・藤原仲平)
その枝の節々を見るに、しかるべきひとを想い、慕う心が募ってはしまいかと謳えばその返し、
「をみなへし 折りも折らずも いにしへを さらにかくべき ものならなくに」(伊勢, 後撰和歌集 三五〇)
しかるべきとは「ふさわしい」との意であり、かくべきとは「こうなって欲しい」との意。
忘れえぬ追憶があったとしても、なつかしむことなく、そして振り返ることもなく、とはいえ、流れさるものでなく、積み重ねられれば、前に先にきっと、生きることができるのですと綴っているような気がします。
初稿 2013/01/30
校正 2021/03/30
写真 はかなく堪え忍ぶ花
撮影 2010/03/10(広島・宮島)