朝倉響子の作品には全身を現したもの以外にも、身体の一部を現したものもあります。
全身を現したものは、それ自体が実在するかのような印象を受けますが、身体の一部を現したものは実在しているというよりは、それを観る〈わたし〉がそこになにかを存在させているような気がします。
長い指を絡めて肩肘を張るその姿は、"〈わたし〉は〈あなた〉とは違うのよ"と自信を覗かせているような気がする一方で、目深に被った帽子からは、そんな〈わたし〉を〈あなた〉から隠そうとしているような気もします。
ひょっとしたら、「あなたが〈あなた〉であるとは、どういうことなのか」と〈わたし〉に問いかけているのかもしれません。
初稿 2023/10/28
写真 「ローリー」朝倉響子, --?.
撮影 2023/02/18(東京・文京シビックセンター)
全身を現したものは、それ自体が実在するかのような印象を受けますが、身体の一部を現したものは実在しているというよりは、それを観る〈わたし〉がそこになにかを存在させているような気がします。
長い指を絡めて肩肘を張るその姿は、"〈わたし〉は〈あなた〉とは違うのよ"と自信を覗かせているような気がする一方で、目深に被った帽子からは、そんな〈わたし〉を〈あなた〉から隠そうとしているような気もします。
ひょっとしたら、「あなたが〈あなた〉であるとは、どういうことなのか」と〈わたし〉に問いかけているのかもしれません。
初稿 2023/10/28
写真 「ローリー」朝倉響子, --?.
撮影 2023/02/18(東京・文京シビックセンター)