Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

#11「降り注ぐ光と緑の小路」

2012-11-16 | Liner Notes
 光そのものに色はなく、光が物を照らしたときに反射された波長の光が瞳に写しだされることで、色ははじめて色として認知されると聞きます。

 また、瞳に写し出された像は奥行きが無い平面なので、視覚は経験や位置関係などから奥行きを推定して再構成しているとも聞きます。

 つまり、光を通して瞳の仕組みが光景を視覚として無意識に再構築していると思うので、瞳に入射する光をコントロールできたら、光景をアクティブに再構築できるのかなぁとも思います。

 いつもは見過ごしそうな光景と自分の瞳との間にレンズを透すことで、自分が見てみたい光景を意図的に再構築してみたいなぁと感じるときがあります。

 とはいっても、撮ってみた後で見たときに、意図とは違う光景であっても、

「あっ、綺麗だなぁ」、「へぇ、凄いなぁ」

といった、思いもよらない印象を感じるさせてくれるのも写真の面白さだとも思います。

初稿 2012/11/26
校正 2021/04/19
写真 降り注ぐ光と緑の小路
撮影 2010/05/02(岡山・後楽園)

#10「いつか来た道 きっとつながる路」

2012-11-09 | Liner Notes
 JR東日本 中央本線の中野~立川間は、日本で三番目の長さを誇る約25kmにも及ぶ直線の鉄道。

 一日に何十万の人々を運ぶ交通手段としての都市機能として、密集する住宅地の中を貫き水平線のかなたまでは届かないにしても、その遠近感ゆえにきっとどこかにつなげてくれる印象を与えてくれる構造物。

 それはまるで彫刻やデザインのような造形美とはちょっと違う印象も与えてくれます。

 何かと対比したときに、何がしかの印象を受け取るとき。密集した街の路地を歩く視界に突如として現れた開放感に、私は何かしら惹かれてしまいます。

初稿 2012/11/09
校正 2021/04/20
写真 JR東日本 中央本線
撮影 2012/09/16(東京・東中野)

#9「そびえる双璧と空のかなた」

2012-11-01 | Liner Notes
 本来なら近くに在るはずの物をちょっとぼんやりと、本来なら遠くに在るはずの物をもっとくっきりと写すことで、いつも何気なく見ている光景が違った印象を受けることがあります。

 目の前に立ちはだかるビルとビルとビルの間に見える空とを目の前に近づけると、本来なら数キロ先に在るはずのビルの遠近感が抑えられて近くに在るかのように感じます。

 そんな、いつもと違う印象は目の前に立ちはだかるビルを空のかなたにそびえさせるような気がします。

初稿 2012/11/01
校正 2021/04/21
写真 新宿副都心から初台方面を望む
撮影 2012/09/09(東京・西新宿)