日本海を北へ約60キロ沖にある隠岐諸島の中ノ島、その海士町(人口約2400人、高齢化率39%)からのリポートを紹介します。
*** 以下 引用 ***
― http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2742 ―
海士町(あまちょう)が、都会から数多くのIターン者を集めている。
・・・・・・・・・・
小泉政権時代の国と地方の三位一体改革では、海士町財政は大打撃を受けた。 地方交付税の大幅削減で、2005年度に町長50%、助役と町議40%、職員16~30%という大幅な給料カットを強いられた。
しかし、それをきっかけに、町は自立をかけて大胆な行財政改革と産業振興、定住対策に打って出たのだ。
産業振興では、特産のサザエを使ったレトルトカレーの商品化や養殖岩ガキのブランド化、町出資の3セクが整備した凍結センターによる冷凍海産物の東京出荷などを進めている。 また、定住対策で2004年4月から2009年12月までの間に144世帯、人口の1割近い234人のIターン者が町に定住した。
・・・・・・・・・・
東京出身の岩本さんは大学卒業後、ソニーに就職し人材育成などを担当していた。
岩本さんがIターンするきっかけとなったのは、町の教育委員会が2006年から実施している中学校の出前授業の第1回目の講師として招かれたことだ。
授業が終わった後の飲み会で、「生徒数が減って町の高校がつぶれそうだ。つぶれると島が自立できなくなる」という、役場職員から相談を受けた。
岩本さんがいくつかアイデアを提案すると「ぜひうちでやってくれないか」と話がとんとん拍子で進み、翌年、ソニーを退職して海士町へ移り住んだ。
すぐに、島外の高校と統廃合の恐れもあった県立隠岐島前高校の改革に着手。 島の子どもが減って定員割れしそうならば、島外から生徒を呼んでしまえと、2010年4月からは「島留学制度」という新制度をスタートさせる。 寮費を町が全額補助する学生寮を用意して、全国から学生を募集する。 特色ある教育を打ち出すため、「地域創造」と「特別進学」の2コースを新設した。
・・・・・・・・・・
山内道雄町長は、町の活性化のためには「若者、よそ者、馬鹿者」の力が必要と説き、岩本さんや、阿部さんらIターン者に大きな期待を懸けている。
・・・・・・・・・・
自治体が主催する「定住フェア」は、予算消化が目的ではないかと言うと酷かもしれないが、こうしたイベントが地域に有為の人材を呼び込むのにどれだけの効果が期待できるだろうか。
*** 以上 引用 終 ***
山形でも、このように上手くいけばよいが、どうなのだろうか?
ぬくぬく公務員(地元では優秀な人が多い?!)は、町民、市民と一緒になって危機感を共有する事が、最初に必要な事であろうが、彼らは所謂勝ち組という立場に居る間は、その能力を発揮する事は殆ど無い。
ある高校などは、学生寮が有ったのに其れを閉鎖してしまった。 子供達が本格的に親離れをする機会を、わざわざ失してしまったように、まず優先されるのは、先例主義、あるいは事なかれ主義、横並び主義 。
これでは山形に有為な人材は育つわけが無いし、山形復興など望むべくも無い。