日曜日の今日も、湯涌創作の森で一日版画制作をしていた。静かな山里の中にあるこの空間は創作するのににもってこいで、日常を忘れて作品づくりに没頭できる。もう次の作品を作っていて、この作品のイメージはオーロラの中に一羽のワタリガラスを浮かび上がらせ、風の中に祖先の声を聞くという場面だ。6色刷りなので6枚の版を彫っている。「どうして、仕上げまでにこんなに時間のかかる木版画で表現しているのか?」と今日一緒にやっている人に聞かれたが、改めて考えるとどうしてなんだろう?まだ、うまく刷り上げることができずにいるが、木の持つテクスチャーが魅力なのかもしれない。出会ったタイミング、先生、仲間、それもあるだろう。でも、ずっとずっともっともっと突き詰めていくと根源的に木が好き・・・という無意識の場所に行き着くのかもしれない。