80歳台後半の女性。施設に入所している。寝たきりで他院で行われた胃瘻から経管栄養を受けていた。2か月前に心不全で循環器科に入院したが、心不全の胸水・肺うっ血が改善すると、水の中から右肺癌の腫瘤が現れた。治療の対象にはならないので、経過観察となり、今後悪化した時は内科で診てもらうようにと言われていた。今回は発熱と呼吸苦で施設の嘱託医から連絡があり、救急搬入された。肺炎は軽度にあるようだが、それほどではない。心房細動・心不全も悪化はしていない。肺癌と癌性胸膜炎による胸水があるが、肺炎の治療をして改善しても、全身状態がグット良くなるということはなさそうだ。前回入院時から無呼吸があり、チェーン・ストークス様の呼吸で、酸素飽和度が変動する。もう施設ではみられないということで、入院して抗菌薬を使って経過をみることにした。結局看取りで終わってしまうような気がする。
今年も研修医にまじって青木先生の若手医師セミナーを見に行くことにした。次は山中克郎先生の攻める問診だ。6月初めの化学療法学会主催の抗菌薬適正使用生涯教育セミナーに行く予定だが、当日朝一で行くか前日夜に行って一泊するか迷っている。