先週の金曜日は午後7時から感染管理のカンファランスがあった。地域の基幹病院が中小病院を指導するという立場になり、今回は実習もあった。ただし、web開催なので実習といっても見ているだけになる。
発言を求められることもないので、感染管理ナースは画面上は病院名だけの表示にしましょうという。その日は同時刻にCOVID-19のwebセミナーもあって、ぜひ聴きたかった。最初の5分だけ出て、後は医局でwebセミナーの方を視聴した。
第7波と第8波の特徴は、罹患者は超高齢の割合が多く、そのため誤嚥性肺炎の合併が多く、身体機能低下(特に摂食機能低下)を伴う要介護者になる。
隔離期間までに身体機能が回復しないために、看護師の負担が大きい。高齢者が多く、合併症(褥瘡、誤嚥性肺炎、尿路感染症)を起こしやすい。
そのため、元の施設がクラスターを起こしていて施設に戻れない。また摂食できないため、入院継続を要する(点滴の継続、高カロリー輸液への移行)。
現在COVID-19の診療は高齢者の総合診療になっている、というのが結論だった。
当院でも、クラスターが発生した施設入所者がほとんどになっている。隔離期間を過ぎても、経口摂取ができない、またADLが低下して動けない、ということで一般病棟への転棟になってしまう。
認知症のBPSD(不穏)の問題もあり、体幹抑制・手にミトン装着(点滴を抜かれないため)と、抗精神薬の投与という診療になる。
当院は感染病棟もあるが、どちらかというと後方支援病院相当なので、コロナ治癒後(隔離期間終了後)の入院もそれほど気にしない。純粋な急性期病院は、後方支援病院への転院が進まないと大変だと思う。
経口摂取できない90歳代女性の家族は、もう十分在宅介護はしましたということで、末梢点滴での看取りでいいと言われた。それ以外は、結局高カロリー輸液に移行することになることが多い。