11月19日地域の基幹病院消化器内科から直腸癌の60歳代半ばの男性が転院してきた。
11月8日(金)の夜間に便秘・腹部膨満・食欲低下で当院の救急外来を受診している。当直医は外部の病院の先生(バイトの外科医)だった。
腹部単純X線で著明なニボーを認めて、誰が見ても腸閉塞だった。腹部CTで大腸が拡張していて、直腸に狭窄部とその口側の拡張を認めた。直腸癌による狭窄と診断していた。当院では対応できないので、基幹病院に搬送した。
搬送後すぐに直腸ステントを留置したそうだ。腸閉塞はうまく解除された。当院の単純CTではわかりにくいが、造影CTでは多発性肝転移もあった。
診療情報提供書によるとアルコール依存症と著明なるい痩があり、ADLは介助で車椅子移乗程度のため、治療適応なしと判断された。緩和ケアの継続をお願いしますという内容だった。
妻子はいないが、親族と同居している方だった。リハビリをして、トイレ歩行できれば、いったん退院にできるかもしれない。地域包括ケア病棟で受けたので、入院期限60日になる。越える可能性があると事務には伝えた。