日本医事新報社から毎年11月に「インフルエンザ診療ガイド」が出ている。2019年まではずっと「インフルエンザ診療ガイド2019-2020」だった。インフルエンザは年を跨いで流行するため(前年の冬から翌年の春まで)、2019-2020シーズンと表記する。
2020年は「新型コロナウイルス感染症流行下の インフルエンザ診療ガイド2020-2021」になった。2021年と2023年は。「インフルエンザ/新型コロナウイルス感染症診療ガイド2021-2022、2022-2023」。
2023年は新型コロナウイルスが5類になって落ち着いたと判断したのか、また「インフルエンザ診療ガイド2023-2024」に戻っていた。ただし内容の1/3は新型コロナになっている。
2024年も同じかと思ったら、「インフルエンザ・COVID-19(新型コロナウイルス感染症)・RSV(RSウイルス感染症)診療ガイド2024-2025」になっていた。
確かにRSウイルスワクチンができたのはトピックではあるが、なんだかタイトルが迷走している。2023年にタイトルからCOVID-19を抜いたら売り上げが落ちたのだろうか。
昨年編著者の菅谷憲夫先生は、小児への投与が好ましくないゾフルーザを小児科学会が擁護する記載をしているのを批判していた。
経鼻弱毒生インフルエンザワクチンは感染予防効果が低く、A(H1N1)pdm09に効果がないそうだ。(米国では使用しない勧告もでている)今年は著者の菅谷先生が、それを小児科学会が擁護しているのを批判している。
巻末のQ&A「マスク・手洗い・うがい、種々の室内空気感染対策のインフルエンザやCOVID-19に対する予防効果について」では、引き続き仙台医療センターウイルスセンター長の西村秀一先生が「西村節」で記載している。
学会ににらまれても気にしない人たち?。