なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

この肺炎は何か

2024年11月06日 | 呼吸器疾患

 またよくわからない肺炎の患者さんが入院していた。40歳代後半の男性で、肺炎の原因が不明だった。

 10月7日から咽頭痛と咳・痰があった。10月12日に咳がひどくなって地域の内科医院を受診した。15日には胸部X線検査を受けて、肺炎はないといわれている。

 10月20日から脱力感・ふらつきがあった。10月23日に受診して、その時には肺炎らしいといわれて点滴を受けたそうだ。血液検査では白血球17800・CRP3.17と炎症反応が上昇していた。(検査結果を渡されたもの)

 ずっと以前に弟が当院でマイコプラズマ肺炎と診断されたことを思い出して(小児期)、症状が似ているということで10月27日(日)の夜間に当院の救急外来を受診した。(住所は当市の3つ隣の町)

 当直だった内科医が画像検査を行うと、左下葉に肺炎像を認めた。週明けの翌日月曜に内科外来を受診してもらうことにしていた。(時間外は簡易検査・特定の迅速検査しかできない)

 その先生が当直明けの月曜日に検査を行った。肺炎マイコプラズマのPCR検査は陰性だった。白血球5400・CRP0.4と内科医院の検査結果よりは軽快していた。発熱はなく、経過中も微熱はあったかもしれないが、自覚的には発熱なしだった。

 症状が辛いのもあるが、入院しないと会社に休みをもらえないということで、入院になった。

 マイコプラズマの検査が陰性で(PCRも100%ではないが)、合わない点(白血球増加)もあるが、マイコプラズマは否定できないと考えたようだ。炎症反応的には治癒に近いが、セフトリアキソン点滴静注とミノマイシン内服を開始していた。

 10月31日に呼吸器外来に来てもらっているいつもの先生に相談された。肺陰影からはマイコプラズマあるいはコロナが考えられるとしていた。トータルにはマイコプラズマかという判断だった。

 症状に対してはプレドニゾロンの短期使用もあるとされ、30mg/日から漸減してはという見解だった。実際は20mg/日から開始された。胸部CT再検では陰影は軽減している。

 その後まだ咳は続くが、前よりは軽減してということで本日退院となっていた。プレドニンの漸減もあり、外来予約となっていた。

 行うとすると古典的な?マイコプラズマの抗体価の変化になるか。PCR検査で出てくれるとわかりやすいのだが。

 

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