8月29日に記載したカテーテル関連血流感染症の70歳代後半の男性のその後。
血液培養2セットといわゆるカテ先から、Candida parapsilosis(カンジダ・パラプシローシス)が検出された。当方がよくCVカテーテルを挿入していたころにも出たことがある菌種だった。
若い先生たちはPICC(末梢静脈からのCVカテーテル)をよく行っている。感染を来しにくいはずだが、「感染を来すことが多い気がする」といっていた。PICCが得意な先生といっしょに行っていて、「清潔操作に問題ないと思うんですが」ともいっていた。
抗真菌薬は(菌種判明まで)ミカファンギンで開始して、解熱軽快はしていた。外来に大学病院感染症内科から来ている先生に相談して、血液培養陰性化から投与期間を決めることになっている。
Candidaは菌種ごとに抗真菌薬の有効性が異なる。Candida parapsilosisはアゾール系(フルコナゾール)、キャンディン系(ミカファンギン)が使えるが、第一選択はアゾール系でキャンディン系は代替薬になるようだ。
キャンディン系は組織移行性が悪く、特に眼内への移行が悪いので、眼内炎を伴う場合はアゾール系かポリエン系(アンホテリシンB)を使用する。
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