10月23日(水)の昼前に、脳神経内科外来に脳出血後遺症で通院している60歳代後半の男性が、「頭がぼーっとする」という訴えて受診した。
ふだん診ている非常勤の担当医は午前中だけなので、内科外来に回って来た。2~3日前から頭がぼーっとするという。仕事は大型トラックの運転をしていて、職場は隣県にある(住所は当地)。独身だが、同年配の知人の女性がいっしょにきていた(関係は詳しくは訊かなかった)。
会話は普通にできるが、何となく反応が遅いように感じられる。見当識障害はない。歩行してもらうと特に問題はなかった。
前日にトラックの左側のミラーをぶつけてしまったそうだ。また赤信号とわかっているのに、そのまま進行してしまったという。幸い事故には至らなかった。
電柱が斜めに見えたともいうが、受診時にはなかった。複視や眼球運動の異常はなかった。頭痛、嘔気はない。
会社から今日は休むようにいわれたという。寝不足はあったようだ。寝不足からの疲労とされたのだろうか。
2018年に県内の別の地域にいた時に脳出血(左視床出血、軽度)を発症していた。右半身のしびれがあり、クロナゼパム0.5mg錠を3錠分3で内服していた(降圧薬はアムロジピン5mg1錠)。この薬は日中の活動に影響しないか気にはなった。
頭部CTで脳出血はなかった。脳梗塞の精査に頭部MRIを行うことにしたが(脳腫瘍・脳炎の鑑別も含めて)、その日MRIは婦人科の造影2件などもあり混んでいた。実施は夕方になるという。朝食べないで来たというので、点滴と血液検査(異常なし)をした。病院の売店で食べ物を購入して食べていいことにした。
あのガンガンとうるさい頭部MRIの最中に、放射線技師さんの表現では爆睡していて、これは寝不足じゃないですかといわれた。頭部MRIで新規の病変はなかった。翌10月24日も脳神経内科の外来(非常勤医)があったので、そこでも診察してもらうことにした。
結局寝不足かもしれないということになったようだ。クロナエパムは漸減することになり、後はふだん診ている先生宛に経過をみて下さいとカルテ記載していた。
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