肺癌(小細胞癌)で通院していた75歳女性は、食事もとれず動けなくなって入院希望で受診した。平成22年に健診で指摘されて、大学病院呼吸器科で肺癌と診断された。化学療法を受けていたが、3回目のレジメンで効果がなく、その後は経過観察となった。昨年11月に呼吸困難となり、大学病院で受け入れができないので当院に救急搬入された。それまでの事情がまったく分からず、当直医は対応に困った。結局大学病院に近い市立病院に搬送となり、大学病院のベットが空いたところで転院した。肺炎の併発で、抗菌薬投与で幸いに軽快した。
その後昨年12月に、大学病院までの通院が困難なので、地元の当院で診てほしいと依頼が来た。鎮痛剤はNSAIDでステロイドがごく少量入っていた。もと看護師さん(昔の、ではあるが)で薬のことがある程度わかるため、こちらの提案にはなかなか同意せず、自分で納得する薬しか飲まなかった。大学病院のホスピスを紹介されて、入院予約になっていた。希望は最期まで自宅で過ごしたいなので、ホスピスに入院することはないのだろうと思っていたが、その通りになった。もう1か月はもたない。
昨夜、89歳女性が発熱で救急搬入された。1週間前から発熱が続いて、内科クリニックで治療を受けていた、右大腿部に帯状疱疹もできていた。胸部X線では明らかな肺炎はなく、尿混濁があることから尿路感染症と判断された。もともと腎不全があるが、脱水症のためか悪化していた。血液培養2セットと尿培養を提出して。抗菌薬(セフトリアキソン)とゾビラックスで治療を開始した。
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