今日の早朝に下腹部痛・新鮮血下血で59歳女性が救急外来を受診した。当直は外科医だった。S状結腸の腫瘍が先進部となって直腸内に入り込み腸重積となっていた。若い消化器科医が呼ばれて、大腸内視鏡を透視下で行った。多少口側に戻せたが、解除はできなかったそうだ。先進部に腫瘍があることはわかった(生検した)。
昼休みに、その消化器科医に聞くと。隆起型のS状結腸癌だという。ただ視野がとれていないので全体像はわからない。動きがいいことから、深部までの浸潤ではないという。病名としての直腸重積というのも、言葉としては初めて聞いた。そこに外科の副院長先生が昼食を食べに来た。肛門から飛び出すこともあり、それほど珍しくはないよと言われた。
一昨日の日曜日に入院した癒着性腸閉塞を10回くらい繰り返している87歳女性は、外科に入院して保存的治療で経過をみていた。単純CTだが、腸間膜の血管が渦を巻くような像があった。絞扼性腸閉塞のサインであるwhirl signと思われた。保存的に治療しているので、臨床的には開腹手術する状態ではないのだろう。テキストに比べると、巻きが緩いのかもしれない。造影CTを見たかった。
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