
とある20代女性向けファッション誌のおすすめ映画欄に「元気が出る映画」として紹介されていたのがキッカケでこの映画を知り、アマゾンでレンタルして見ました。
コロナのせいでしょうか、元気がないのは?
とても見てよかったドキュメンタリー映画でした。70年代フェミニズム台等の時代からずっと弁護士として法の基の男女平等を実現し続け、現在も87歳で最高齢の連邦最高裁判事のルース・ベイダー・ギンズバーグの物語です。
「子供を産むかどうかは女性の生き方・幸福と尊厳にとって核心的な決断です。それはその女性本人が自らのために決断すべきことなのです。その決断を政府が女性にかわって行うならば、その女性は、自らの選択に責任を負うべき成熟した大人として扱われていないということにほかなりません」
こんなシンプルでわかりやすい言葉で人の心に語りかけたことも素晴らしいが、
今の日本と同じ「男女にはそれぞれの役割が決められている」とされていた過去のアメリカで、彼女の言葉を聞き、納得した人たちも素晴らしい。
この発言は本作に出てくるのですが、聞きながら、なぜこんな単純明快なことがアメリカでは理解されるのに、日本ではそこに変な理屈をつけ、法の基の平等を絵に描いたモチにするのか、不思議で不思議でなりませんでした。
ちょっと調べたら、映画には出てこなかったけどこんな語録もあります。
「出産するかどうか決める権利を女性から取り上げて国家に与えようとする人々は、負け戦を戦っているのです。変化してゆく側がいずれ勝利するのですから」(2009年)
どうです日本の政治屋さんたち?
彼女はとても頭がいいのに、「控えめであまり冗談を言うような人ではなかった」と映画では言われてるんですが、いえいえどうしてどうして、彼女は意地悪なメディアともとてもユーモアのあるやりとりをしていました。この程度ではアメリカではユーモアがあるって言わないのかちょっとそこマジ不思議です。
去年、映画館で見逃した別の映画「ビリーブ未来への大逆転」も彼女の話なんだそうです。なんだか「ドリーム〜」というタイトルの映画と混乱してあまり内容に注目せず失敗!こんなステキな人の話、ぜひそちらも見たいです。
元気が出た・・・というより、元気じゃなくても強くいられる人を知り、私も彼女の知性はないのに、なぜだか元気がないことも別に悪くないと思えました。