ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

オーストラリアのシラーズ

2010年09月11日 03時40分03秒 | ワインの事

オーストラリアと言えばシラーズ=シラーです。以前はシラー種の故郷であるコート.デュ.ローヌのエルミタージュ地区の名前をそのまま冠して「hermitage」=ハーミテージとラベル表記していました。

勿論、今の法律では許されなくなっていますのでシラーズと書かれています。

ではシラーとシラーズは同じ葡萄だから似ているか、と言えば、そうとも言え、そうでないとも言えます。

まずフランスのローヌは意外と寒冷なところで栽培されていますのでアルコールは低目、酸が程好くあります。そして何と言っても熟成はフレンチオークです。優しい熟成です。

対してオーストラリアのシラーズは完熟して糖度の高い葡萄で造られアルコールが高めです。酸も控えめ。そして熟成がアメリカンオークでなされていることが多いのです。強くオークの樹脂的な香りが感じられます。いわば「セメダイン香」って感じです。

いずれもシラー特有のスパイシーさを持っていますが、かなり違って感じます。

どちらが良いとはいえません。どちらも存在感のあるワインです。

最近はオーストラリアでもフレンチオーク仕立てのものも増えてきていることも確かです。

私たちは色々なパターンを試せるわけですね。

ソムリエ的には、やはりスパイスの効いた(特に胡椒)赤身肉、或いは鉄分の多い肉類(例えばレバー)などとあわせたいですね。オーストラリアのほうに若干の甘いソースを勧めたいでしょうか?

今、そむりえ亭ではオーストラリアのアメリカンオークタイプとフレンチオークタイプの2種をグラスで開けています。是非、ご堪能ください。