ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

昨日の続きです。

2013年10月04日 02時43分02秒 | ちょっと休憩

昨日は「ネットで本が無くても知識が入りやすくなった」的な事を書きました。

確かにその通りですし、私は肯定的に使いたいと思っています。

ま、私が横着でズボラなだけなんですけどね・・・・・

にしても、思い出せないワインの名前や葡萄をスマホで直ぐに探せる、というのは昔では考えられず、しかも昔の私なら一晩経てば忘れている事さえ忘れる、というスパイラルに陥ることが多かったのです。今はその場で調べて暫くは覚えていることが出来ますね。

でも、簡単に調べられるというのは「憶えなくてもいい」にも繋がります。

だって忘れても直ぐに調べられるのです。

しかし、残念ながら何処でもかしこでも直ぐに調べられるか、というとそんなことはありません。

即答できないと恥ずかしい事になったり、薄っぺらい知識で間違ったサービスをしてしまったりします。


例えば・・・・・

「シャブリ頂戴」とオーダーされたとします。

たまたま、シャブリが無かった場合「同じシャルドネで造られたワインがあります」と答える人がいます。

しかしお客様はシャルドネを求めている訳では無い場合が殆どです。

通常シャブリはすっきりした樽熟成していないワインなのです。

なのに「樽熟したコクマロ」な事が多いシャルドネを勧めるのは頭でっかち以外の何物でもありませんね。

「いや、、シャブリグランクリュは樽熟している」などというのは言い訳です。

シャブリグランクリュはシャブリの中の異例であって多くの方の経験するシャブリではありませんし、プルミエクリュも多くの店では冷やされてスッキリと飲まされています。

「シャブリの近くのサンセールという爽やかな酸を持った白があります」の方がよほど親切じゃないでしょうか?

いや、別にサンセールでなくても爽やかな酸と香りを持った白は沢山あるではないですか?

或いは「シャブリの中でもスッキリ、コクマロ、中間と色々あるようですが、どんな感じでしたか?」と聞くのは恥ずかしい事ではありません。

シラーもフランスの北ローヌとオーストラリアでは大きく違い、お客様の求めているものとかけ離れたりします。

勿論、どこの産地の、どの葡萄のワインも「全く同じ」ってことはありませんが、許せる範囲も多いですし、サービスマンの「説明」で距離を縮められるはずです。

ネットに同じ葡萄と書いてあった。では済まされません。

普段からテイスティングして、或いは体験して、そのワイン名が何をゲストに植え付けているか?を体感しないといけません。

ネットは便利です。

が、それは実体験や既に備わった資質の補助です。

どうぞ、上手にネットと付き合ってくださいね!!!