難しい問題です。
古くからのワイン生産地では厳しい基準があります。
灌漑はダメ、という国。
補糖はいけない、という国。
補酸はいけない、という国。
雨を避けるシートを禁止する国。
等々があるのですが、裏返せば、それらの逆もあり。
灌漑OK、補糖あり、補酸大丈夫、雨除けも止む無し。
それぞれのエリアで年の差や虚弱さを埋める方法を許しているわけです。
勿論「やりたい放題」ということはなく、許容値は決められています。
それでも・・・
私の40年ほどの観察では補糖や補酸はいい結果を生みだしていないように感じます。
糖度の低い葡萄に糖を加えアルコール度を確保する
糖度を上げるために収穫を遅らせた結果としての酸不足。
60年代70年代のアルコールの低いワインの長寿は酸あってのことと感じていますし、アルコール度を上げ過ぎることで「あまり飲めない人」をワインから遠ざけるのでは、とも感じます。
そして、最近は補糖をしない日本ワインが増えていますが、低アルコールでも充分に美味しいですね。
「ありのまま」を上手に引き出す生産者が増える気配を感じて嬉しく思うこの頃です。
「映え」でなく「実」(じつ)を取る、と言う事ですね。
さて今日土曜日は充分に空いています。
お待ちしています。
樋口誠