嵐が出ているJALのコマーシャル―――突然現れた宇宙船に誘われて乗りこんだ嵐が、やっぱりJALを使うべきだというあれです。
いつもの嵐のいつもの感じなんだけれど、どうも引っかかってしまった。
実を言うと、これの前の“空飛ぶじゅうたん篇”というのも、わけもわからずなんかもやもやを抱いていた。
なんだろうなあ~~と思っていた。
今回もそのもやもやが感じられて、どうもこのコマーシャルが好きになれなかった。
嵐なのになあ・・・。
昨日、テレビに流れたこのコマーシャルを観ながら旦那と話をしていて、
「この宇宙船って、JAL以外の他の航空会社ってことなんだろうかなあ、
前のじゅうたんもそういうことなのかなあ・・・?」
そういう風に観ると、私がひっかかったもやもやがわかりやすい形で姿を現したような気がした。
自社が他社より優れているところをアピールすること自体は、企業として当然のことで、
JALが航空他社よりも「寒くなくて」「臭くなくて」「静か」で「トイレにすぐ行けて」「美味しいお茶が飲める」のなら、
そう言ってくれたほうがすっきりする。
確かに格安航空会社に問題はないかと言うと、そんなことはない。先日のスカイマークの騒動などいただけないと思う。
だが彼らが、大会社の既得権益にがんじがらめになった航空業界に、風穴を開けていることは事実だろう。
どっちもどっちだと思うのです。だから双方、自分が正しいと思う論理を正々堂々と言えばいい。
選ぶのは利用者だ。
それを嵐の持つほわっとした空気感で巧妙に隠したところが、嫌なんです。 虫唾が走る。
姑息な手段に感じられ、JALという会社の体質がこういうものかと思われて、嫌になった。
会社の建て直しは本質でおこなうべきなのに、この会社はまだこういうことをやっているのだろうか?
と、私は自分の理論をとんとんと進めてしまったが、多くの人はあのコマーシャルを楽しんでいる。
きっとそれが正しい。だって相手はJALだ。きっと私の感じとれぬ何かがあるんだ、きっと。
かっこいい嵐が宣伝しているんだから、それを満喫すべきなんだ。
変に理屈をこじまわし、それでわかったようなドヤ顔になるよりも、嵐を楽しむことのほうがいいに決まっている。
本当に嫌みな自分が嫌になる。