札幌も節電が厳しく、万が一のために計画停電の準備が進められている。
グループに分けられて、順番が決められた月間カレンダーなるものが届いた。
割り当てられた2時間半の枠の中でさらにグループ分けされ、そのグループ単位で15分停電するという。
15分ならOKの範囲だが割り当てられる時間帯によっては、炊飯器のスイッチを早めに押すとか、洗濯は夜にまわすといった工夫が必要になる。
でも、それで原発がうごかなくて済むのならそれでいいとしたらいけないのかと、旦那に豪語していた。
ところが、マンションの掲示板に1枚のお知らせが貼り出された。
それは、私の住むマンションの配電盤が影響緩和措置対象施設と同じところだから、計画停電からは外されるというもの。
何を言っているかよくわからなかったのですが、意味が分かってその時、私、ほっとしたんです。
そのとたんギクッとした。 ああ、嫌な奴だと思った。
我慢できるのなら我慢しようと口では言っているのに、実際問題、正々堂々と我慢しなくていいとなったら安心したのだ。
人間なんて、本当に卑しいものだ。 と、己の不甲斐なさを他に転嫁していた。
これではいけない! 自分を叱咤激励した。 甘んじることなく、その時があったら電気を使わないようにしようと心した。
こういう安易な気持ちの緩みの積み重ねが、今の日本の堂々巡りを作り上げているのだ、きっと。
重々身にしみよう。
そういえば昨年、御所で天皇ご一家が計画停電に合わせて節電で過ごされたよなあと思いだした。
日ごろはあまり思わない私だが、こういうことがきちんと出来る天皇陛下は、やっぱり大したもんだと思った。