長男は、学部3年生の時に今の研究室に入った。
同じ学年でもう二人、これが大変優秀な学生さんで、毎年最優秀学年賞を取るような二人だった。
あの頃、息子は苦も無く問題を解いていく彼らをうらやましいとよく言っていた。
一人は学部を卒業後かねての目標通り就職し、もう一人の女の子は長男と一緒に大学院に進んだ。
彼女は本当に優秀で、
出来る女性 ていうあの感じ。本人も意欲があり、大学院修了後も研究室に残ると言っていた。
前回の続きのような話だが、
教授は、男の息子には「文系博士」より「理系博士」を取ったほうがいいから、
大学を移ることを当初から進めてくれたが、女子は難しいこともあるだろうと、
彼女は自分の手元において大事に育てようと考えていたようだ。
教授の考えはそういうものだったが、彼女の選んだ研究テーマは他大学でも研究者がいて、
見目麗しく、打てば響く彼女の優秀さは、学会での発表などで目につくものだったようだ。
そういう意味で、やっぱりあの世界は男の世界で、おじさんの世界で、
より問題が多いことに、あのおじさんたち世間ずれがしていなくて、
子どものまま年を取り、名誉もあり、
で、あれだけ優秀な人材であった彼女を、美しい女の子としてより強く見てしまったようだ。
まあ、ドラマでみるほど露骨であったとは思えないが、現実であるから鬱陶しいものであったようだ。
うちの長男も 「あれはなあ、かわいそうだよなあ」 と思ったこともあるらしい。
女子だから優遇されることも多かったようだが、その反面そこにいるだけのような扱いも多かったようだ。
優秀なんだものプライドも高い彼女は、そんなおじさんたちに研究者として扱われないのならと、
とっとと就活をしてしまい、あっという間に内定をとってしまった。
修論もとっとと仕上げ、卒業旅行はドイツオランダだったようだ。
この話を聞いたときに、私は小保方晴子さんのことを思った。
彼女もとても優秀な美しい研究者で、男世界に一石を投じる存在だったはずなのだ。
それが自業自得とはいえ、男にそういう意味で可愛がられてしまい本質が見えなくなってしまった。
美人に浮かれて男どもは必要以上にもてはやすからなあ…。
女性が男性と伍してやっていくというのは、恵まれた環境や、条件がなければなかなかうまくはいかないのだろう。
小保方さんは今、周りと一緒に浮かれてしまった大きな大きなつけを支払わなければならなくなっている。
真摯に向かい合ってほしいと思う。
ということで、ふらふらと思い悩む長男が一人残った。
とてもとても不思議な感じがします。
不思議ですが、一人残った奇跡を大事にしてほしい。
男だからといって奢ることなく謙虚に向かってほしいと、それを心から願います。