豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

寒冷地のヒートポンプ暖房とは…北斗市

2009-09-10 19:00:00 | ファース本部
最近、全自動洗濯機の乾燥機も「ヒートポンプ」と言われる装置がついたものがあります。私達が普段使用しているエアコンはヒートポンプ機器の代表的なモノと言えるでしょう。ヒートポンプとは、まさに熱を汲み上げる機械と言えます。

電気ヒーターは1kwで1kwの熱しか取り出せません。ヒートポンプの特徴は、1kwの消費電力で、場合によって3倍、4倍、5倍の熱を汲み上げる事が出来ます。

外気には限りなく熱が存在いたします。例えば外気温0度から熱を汲み上げるには、室外機の冷媒ガスを10度低いマイナス10度に致します。つまりこの外気から10度の熱を汲み上げて、室内気温にその10度を加温するのです。

外気温がマイナス10度なら冷媒ガスがマイナス20度になるため、限りなく熱を汲み取る事が理屈の上では可能となるのです。エアコン暖房は立ち上がりが遅いと言われるのは、汲み上げる気温が10度程度なために、室温を10度しか上昇させる事が出来ません。隙間の多い住宅では、室温をあげる事が出来ない場合もあるのです。

北海道のような寒冷地ではエアコン暖房が普及しませんでした。その理由は、氷点下になると更にマイナス10度となる冷媒ガスを室外機に送るため、室外機の熱回収フィンが凍り付き、熱回収が出来なくなります。その時、デフロスト(霜取り)作動が起きて頻繁に暖房を停止させるからです。

蓄熱暖房機や電気温水器は、深夜の余剰電力を活用するように出来ております。
しかし、1kwで1kwの熱しか取り出せません。1kwの電気を作るのに既にその3倍ものエネルギーを使用しているため、CO2排出量を削減するには、ヒートポンプでの暖房や給湯が急務となるでしょう。
本州では既に多くの家がこの方法で暖房、給湯が行われています。

写真は今日、ファース本社に来社されたパナソニック㈱のBUエンジニアリンググループ主事の木村賢一さん(右)と住建チーム主事の吉川幸男さんです。
木村さんは前任者で我々にエアコン技術を仕込んで戴いた田口 章さんの後任で滋賀県草津からの来訪されました。

最近では寒冷地でも暖房機として使用できるエアコン開発に各メーカーがこぞって尽力しております。一緒に様々な機器開発を行うなどと付き合いの長いパナソニックさんは、私達の要望も取り入れて小回りの効く寒冷地エアコンが出来あがりました。寒冷地でも安心して使用できるエアコン暖房の普及推進の段階に入っています。

今日の北海道は暖房が欲しいくらいに冷え込みました。もうそんな季節ですね…
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