おお!奇跡か チタケが2個
栃木県人はチタケが好きだ。8月、チタケ狂奏曲が始まるのだが、今年は事情が違う。
キノコ教祖を自認する、鹿沼で支那そば屋「麺坊」を経営する中尾に電話してみる。
キノコ教祖の彼をして、先日の収穫は4個のみというのである。
30kGほどはいつも採る彼をして、この収穫は涙ものなのである。
「チタケどころか、毒キノコさえ出てない!」とつれない。
山も涸れているが、外食産業も、夏涸れだという!
梅雨から最近までの日照りとも思える気象現象に、菌も人も夏バテなのだそうだ。
だからといってひるむかといえば、懲りずに過去に発生履歴のあるブナの林を見に行くのであった。
体長は10センチ前後 最近何かと話題の山根とは違うヤマネは、ボクの足元を擦り抜け、
眼前のブナの大木に登った。近くに寄っても逃げず、しばらく睨めっこ。
チタケは5個しか採れなかったが、ブナの森の小さな住人との出会いは、思わぬ拾い物であった。
雨のブナ林から出ると、空には陽が差し始めていた。