大沢岳の中心部にある沢筋からの雪崩であったようだ(3月10日撮影)
昨年9月(バックナンバー2021年9月27日の記事)に私が訪れた島道鉱泉の経営者の男性が、2月26日に亡くなられたとのニュースがあった。男性は23日に帰る予定であったが、夜になっても帰らず、心配した家族が24日に捜索願を出したようだ。翌25日、消防署が雪崩のあった箇所を発見し、車を見つけたが、男性は見つからず、26日、心肺停止で死亡が確認されたという。冬は宿までは除雪されておらず、車止めから500mほどは徒歩なのであるが、その途中に雪崩にあったようである。
島道鉱泉については「瞽女ミュージアム高田」に行くと、必ず見せられるビデオがある。このビデオは大島渚監督制作によるもので、25分ほどの長さであるが、島道での杉本キクエさんたち3人の瞽女が出演していて、瞽女を知るには最適の資料なのである。
亡くなった男性とその奥さん、そして母親の3人で文化財となった建物を守り、瞽女が通った伝統ある温泉を守りぬく覚悟を決めていたようであるから、誠に残念なことである。これからこの鉱泉がどうなるのかは、計り知れないが、亡くなった男性の冥福を祈るばかりである。