雪国、上越市の正月は氷風の中にある。特に浜通りは風が強い。この浜通りには国道8号線が日本海に沿って走っているが、真夜中に走ると、時折路面が凍っており、難儀する。凍った路面には冬タイヤも4WD車も歯が立たない。そんなときは出歩かないに限る。
直江津の浜通りの町屋集落
直江津市街から30分ほどで写真家・浜谷浩が撮った「雪国」の舞台となった桑取谷がある。日本海に横たわる集落・有間川から桑取谷最奥の横畑集落まで15kmほど。夏道なら直江津市街から30分ほどだが、冬は雪次第だ。この桑取谷の丁度中ほどの集落・西横山で、1月14日、15日、民族行事の、鳥追い、みそぎ、嫁祝い、焼き草集め、オーマラ、の諸事が行われる。これらの行事はいずれも上越市無形民俗文化財となっている。
鳥追い行事
朝6時に行われるみそぎの行事
嫁祝い
たきぎ集め
オーマラ・男達が火がついた麻わらをもちさいの神の回りながらたたきあう
オーマラとは道祖神信仰・男性のシンボルを言い、子孫繁栄の祭りのようだ
なかでも浜谷が撮って有名になった西横山集落の子供達が行う、鳥追い行事が秀逸である。元来この行事は小学生の男子だけで行っていたが、現在は少子化で、中学生や女子も参加してなんとか体裁を保っているようである。超高齢、過疎化の波に伝統行事の保存は氷河期状態である。
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