前回紹介しました、浪速野菜を使った松花堂弁当の説明の続きです。
鳥飼茄子の田楽 (難波味噌)ー鳥飼茄子は賀茂茄子に良く似た茄子で、今回は片栗粉をつけて揚げました。片栗粉をつけると油の吸収が抑えられるし、カリッと揚がります。また、いくつかおいしく揚げ物を揚げるコツがあるのですが、水分の多いものはある程度高温で揚げないとベチャとなりやすいので気をつけましょう。
難波味噌の作り方玉味噌ー白味噌1kg:酒135cc:味醂135cc:砂糖120g~:卵黄4個を鍋で合わせて、最初は中火、味噌が熱くなってきたら弱火にして、15分程焦げないように混ぜましょう。味噌が冷めたら、刻んだ葱を混ぜて出来上がりです。
玉造黒門越瓜とチーズの天麩羅砧巻き仕立てー越瓜を桂むきする。スライスチーズ、榎木、生ハムを巻き天婦羅粉につけて揚げました。チーズ、生ハムの塩分だけで十分食べられます。
玉造黒門越瓜―普段では行なわないような使い方をしてみました。揚げた越瓜の食感に注目してください。
枝豆のおにぎりー枝豆は先に塩茹でする。昆布だし(水1Lに対して昆布3cm角程を入れ中火で水が沸騰する直前で昆布を引き上げる)10:酒1:塩で味付けした出汁でお米を焚く。(昆布だしを作る時に枝豆の鞘の部分も入れて風味を移します。)出汁は海水の辛さをイメージしていただければ良いです。
切干田辺大根のあちゃら漬けー田辺大根は塩で揉んで、ぬるま湯につけて戻す。歯ごたえを少しのこして、土佐酢につける。
土佐酢の作り方ー酢300cc:出汁200cc:薄口50cc:砂糖50g:昆布、かつお節。すべても鍋に入れて、沸騰直前で止める。冷めたら漉す。
気をつけたこと
鳥飼茄子―肉厚の鳥飼茄子は油との相性が抜群です。難波味噌は、昔のなんばで参加に葱が作れていたことから、青葱を使う料理になんばとつけることがあります。代表的なものには、鴨なんばがあります。
田辺大根―森下先生のオリジナルの切り干大根です。切り干を戻す時は、歯ごたえを残すようにしましょう。
八尾枝豆―小粒ですが、良い風味が特徴です。ごはんとの相性も良いです。枝豆をゆがいた後は、ザルのうけて間髪入れずに塩を振りましょう。できれば、うちわで扇ぐか扇風機で冷ますと風味も良く、色も飛びません。
今回ご紹介した玉味噌や土佐酢は実際に私が修行時代に学んだものです。普段、家庭でつくりには面倒かもしれませんが、大切なゲストなどをもてなす時にはオススメです。自分でいうのも手前味噌で申し訳ありませんが、かなり美味しいです。