江戸の退屈御家人

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恐山

2012年09月03日 07時15分30秒 | 歴史を旅する
恐山


下北半島の恐山。

慈覚大師が1200年前に開基したとか。
この方は、ライシャワー氏が改訳した「入唐求法巡礼記」の作者である。
関東に慈覚大師開設に伴う寺が多く、たとえば目黒不動尊、浅草の浅草寺、山形の立石寺、松島の瑞巌寺等。

恐山菩提寺といい、延命地蔵菩薩を本尊とする。地蔵様であるから水子地蔵とか若くして夭折した人を祈るとか、さらに死後の世界をと祈る世界のようだ。

場所的には、硫黄ガスが吹き出る山肌を境内に持ち、周辺に湖と8峰がこれを囲むという蓮華の姿で地獄と極楽を表している。一番素朴な生死の世界を目で見える環境なのだ。

こういう環境だから、比叡山、高野山、永平寺、身延山、万福寺等々の御本山といわれるお寺よりも格段に印象が強い。生死、地獄と極楽、安寧を祈るところから、「人が死ねばお山に行く」という長年素朴な宗教活動を行っていたのだろう。

ちなみに境内に硫黄の温泉があり、参拝者にご自由にというので、小生も入湯させていただいた。かなり強い温泉だ。