おっちーの鉛筆カミカミ

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第三篇

2006年01月10日 02時06分41秒 | 詩集『めぐり流れる一つを見すえて』
  第三篇


この世の中は、嘘ばかりだから、
今の自分の行動が、本気なのかそうでないのか、
いちいち、教えてあげなくてはならない。
そんなのおかしいって、いくら言っても、
それが今の世の中、ということなのか。
でも僕は、いつも本気だ、
なんてことを言ってみても、
今までに幾度も自分自身で裏切ってきた、
あの「本気」たちを思い返してみると、
結局は、あの時の本気も、
実は、本気ではなかったのかも知れないと、
そんなふうに、思えてきてしまう。
あるときの一瞬の本気は、
その瞬間には本気でも、そのときの自分は、
本当の自分ではなかったかも知れないのだ。
自分っていうのは、自分の中から見つけるものであり、
そしてそれから、自分自身で守るものである、
そんなことを、誰かが言っていた。
僕の知っているほとんどの人は、
そして僕自身も、
みんな、自分を見つけてはいない。
だから、心の居場所も、自分のやりたいことも、
わからずに、今も、さまよい続けている。


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