自然災害 仕組みとアプローチ － 大坂の陣 家康と幸村の共通点と相違点

　検索サイトで「真田幸村　人質」や「徳川家康　人質」などで検索すれば簡単にわかる通り、真田幸村と徳川家康には共通点があり、それはどちらも人質の時代が有ったと言う事です。
　それは人質として入った方の武家、武将が持つ方針に適うように、自分の色を変えて生きなければならなかった、と言う面で共通しているようです。
　家康の人質経験で「自分の色を時として変えて生き残った」と言うのは、人質時代だけでなく、大名となってからも信長の配下となったり、秀吉の配下となったり、北条の同盟となったりと臨機応変です。
　真田氏も真田昌幸の時代から同様でした。
　真田氏は上杉氏、武田氏、北条氏など自国より遥かに強大な大名に囲まれ、徳川氏は織田氏、今川氏、北条氏、武田氏など自国より遥かに強大な大名に囲まれた点でも共通していて、それが為に人質の経験が有った事に繋がるようです。
　では相違点は何かと言うと、家康の松平氏、奥平氏、水野氏などの三河、遠江などが大地震、大津波などが当時、特に１５世紀末から１６世紀に多かったのに比べ、真田氏の上田城周辺は大地震は殆ど無く、大津波は全く無い点です。
　真田氏の領地周辺では浅間山の大噴火が時として有りますが、この場合は敵方も攻めて来る状況では無く、津波や大地震とは合戦の状況が異なると思われます。
　これが徳川氏が主に野戦の戦闘能力が発達し、真田氏が城や要塞を使った戦法、或いは山岳戦などの戦闘能力が発達した背景と考えています。
　幸村は「徳川になびいて自分の色を変え、生き残りを選択すると言う事は最後にしなかった」、と言うのが名目上の一般史実のようです。
　ですが結果として見ると、旧主君の豊臣家を裏切る事なく決死の突撃をして散って行った事、豊臣氏の殲滅になったと言う事・・・これは当時の徳川幕府からみればいずれもその後の幕府運営には役に立つ史実であると言う点で、「幸村は時代に最も合うように自分の色を選択した」事にはなるとは思います。
　本当に幸村が戦死したかどうか、と言うのはあまり意味は無く、上記の史実を残した、と言う意味に於いて真田氏全体としては「幕府方としてその役割を果たした」と言う事にはなるのではないでしょうか。