快気分析

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仕組みとアプローチ -  築山殿と信康の抹殺命令は信長による土岐一族系分断工作と見る理由

2019-11-25 18:27:46 | 明智光秀
 前回までの記事で書ききれていなかった事が有るので今回はその部分を記事にしてみました。
 築山殿は言うまでもなく今川家の系統であり、そしてその今川家は今川義元が桶狭間の戦いで討たれた後も嫡男の今川氏真は戦闘に参加しておらず生存していたので家系としてはほぼ温存されていたのでした。
 なので戦国大名としての今川家は実質滅亡したのですが、一方で格式としての今川家は有る程度の位置をキープできています。
 そして今川家の家柄と繋がりの機能として一つは上記の通り、家康の正室とその嫡男である信康の存在が有ります。
 そしてもう一つは今川氏真の正室である早川殿が北条家の系統である事。
 当時の北条氏は上総土岐氏と連携していてその上総土岐氏が里見氏らに決して負けずに頑強に抵抗していたのでした。
 北条氏-今川家-徳川家 という繋がりで築山殿と信康の存在が有る限りは、家康が土岐一族と連携を露骨にとってしまった場合には強大な勢力となってしまうわけです。
 信長がそのリスクを考えなかったはずはなく、そしてまた光秀に先を越された重臣らもそれを煽り、更に反織田勢力で土岐一族でないグループもまた織田勢内部を分断する情報工作の手法の一環としてやはり「土岐一族のリスクを煽った」のではないでしょうか。