快気分析

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仕組みとアプローチ -  フィリピンでMw6.6の地震発生 そして「フィリピンエリアの傾向則」

2020-08-18 22:26:03 | 地震 津波
 先ほどフィリピンでMw6.6の地震が発生しました。
 EMSCデータでは次の通りです。

引用開始(一部抜粋)

https://www.emsc-csem.org/Earthquake/?filter=yes

Magnitude Mw 6.6
Region   SAMAR, PHILIPPINES
Date time 2020-08-18 00:03:48.4 UTC
Location 12.01 N ; 124.22 E
Depth 10 km

引用終了

 今月5日にバヌアツでMw6.5の地震が発生した事を記事にしましたが、該当する地震がこれなのかどうかははっきりしません。
 ところでフィリピンとその周辺海域地下を含むフィリピンエリアのMw6.5以上の地震についてサーチするとやや気になる傾向が浮かび上がって来る事がわかりました。
 EMSCでPHILIPPINESの名を含む震源エリアでMW6.5以上で検索すると次のようになります。

引用開始(一部抜粋)

https://www.emsc-csem.org/Earthquake/?filter=yes
                        Depth Mw
2020-08-18 00:03:48.4 12.01 N 124.22 E 10  6.6 SAMAR, PHILIPPINES
2019-12-15 06:11:52.0 6.73 N 125.15 E 20  6.8 MINDANAO, PHILIPPINES
2019-10-31 01:11:18.6 6.96 N 125.22 E 10  6.5 MINDANAO, PHILIPPINES
2019-10-29 01:04:44.9 6.83 N 125.12 E 20  6.6 MINDANAO, PHILIPPINES
2018-12-29 03:39:10.9 5.96 N 126.76 E 66  7.0 MINDANAO, PHILIPPINES
2017-07-06 08:03:58.3 11.11 N 124.80 E 10  6.5 LEYTE, PHILIPPINES
2017-04-28 20:23:18.8 5.48 N 125.08 E 42  6.8 MINDANAO, PHILIPPINES
2017-02-10 14:03:42.5 9.83 N 125.50 E 10  6.5 MINDANAO, PHILIPPINES
2014-12-02 05:11:32.6 6.20 N 123.18 E 633  6.6 MORO GULF, MINDANAO, PHILIPPINES
2013-10-15 00:12:33.0 9.92 N 124.10 E 15  7.1 BOHOL, PHILIPPINES
2012-02-06 03:49:17.0 10.06 N 123.27 E 40  6.7 NEGROS- CEBU REG, PHILIPPINES
2010-07-29 07:31:57.1 6.58 N 123.35 E 616  6.5 MORO GULF, MINDANAO, PHILIPPINES
2010-07-24 05:35:02.0 6.26 N 123.58 E 561  6.5 MORO GULF, MINDANAO, PHILIPPINES
2010-07-23 23:15:10.1 6.83 N 123.27 E 639  7.4 MORO GULF, MINDANAO, PHILIPPINES
2010-07-23 22:51:12.5 6.51 N 123.54 E 589  7.4 MORO GULF, MINDANAO, PHILIPPINES
2010-07-23 22:08:11.3 6.72 N 123.49 E 600  7.3 MORO GULF, MINDANAO, PHILIPPINES
2009-10-04 10:58:01.0 6.74 N 123.51 E 628  6.5 MORO GULF, MINDANAO, PHILIPPINES

引用終了

更に日本での主な地震をWikipediaで調べ、その一部を抜粋すると次のようになります。

引用開始(一部抜粋 表示は年代の早い順からに変更)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%81%AE%E5%B9%B4%E8%A1%A8_(%E6%97%A5%E6%9C%AC)#cite_note-jweek20140718-236

2016年(平成28年)
4月14日 熊本地震の前震[注 23] - Mj6.5[222](Mw6.2[223])、深さ11km[222]。熊本県益城町で最大震度7[224]。翌日までに9人の死亡を確認[225]。
4月15日 熊本県熊本地方で地震 - Mj6.4 (Mw6.0)[226]、深さ7 km。熊本県宇城市、益城町で最大震度6強[227]。
4月16日 熊本地震の本震 - Mj7.3 (Mw7.0)[228]、深さ12 km
(中略)
2015年(平成27年)
5月30日 小笠原諸島西方沖で地震 - Mj8.1 (Mw7.8)、深さ682 km。小笠原母島と神奈川県二宮町で震度5強。死者なし。気象庁によれば、1900年以降のM8以上の世界最深の地震[219][220]。
11月14日 薩摩半島西方沖で地震 - Mj7.1 (Mw6.7)、深さ17 km。鹿児島県、佐賀県で最大震度4。中之島で30 cmの津波を観測。
(中略)
2013年
10月26日 福島県沖で地震 - Mj7.1 (Mw7.1[210] - 7.2[211])、深さ56 km[212]。宮城県、福島県、茨城県、栃木県で最大震度4[213]。東北地方太平洋沖地震の余震[213]。アウターライズ地震。
(中略)
2011年(平成23年)
3月9日 三陸沖で地震 - Mj7.3 (Mw7.3)[164]。宮城県登米市・美里町・栗原市で最大震度5弱。最大60 cmの津波を観測。東北地方太平洋沖地震の前震とみられる。
3月11日14時46分ごろ 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災) - Mw(モーメントマグニチュード)9.0 - 9.1[165](Mj8.4、日本の地震観測史上最大)。宮城県栗原市で最大震度7

引用終了

 どうでしょう。
 フィリピンとその周辺エリアでMw6.5以上の地震が発生してから約1年数カ月(1年半±3カ月位)後に日本でMw7以上の地震か或いはMw6以上でかつ犠牲者が出る大地震か或いは目立つ群発地震が発生しています。
 現在に該当するフィリピンの地震は、2018-12-29 以降ののものとなるわけで、やはりそろそろかな?と言う気もしますが、何しろデータが2009年以降からのものでしかないので、この傾向が再現する確率と言うのが果たしてどれだけものもなのか?と言うのはまだはっきりとはわかりません。
 ですが以前から何度も記事にしている通り、日本を含むあのエリアでは2016年4月の熊本地震を最後にEMSCデータ上ではMw7以上の地震が既にもう4年4カ月以上も発生していません。
 大地震多発地帯であるこのエリアにしてはMw7以上の地震空白期がこれだけ長く続いている、と言うのはかなり長い方だと思えます。
 果たして「フィリピンエリアの傾向則」と言うのは存在しているのでしょうか。
 備えあれば憂い無し。





仕組みとアプローチ -  浜松市で史上最高タイ 41.1度を観測 そこから見えて来る事は「ヒートアイランド」と言うよりも「ヒートベルト」

2020-08-18 07:33:07 | 地球温暖化
 先日17日、静岡県浜松市で史上最高タイとなる41.1℃を観測しました。
 夏の太平洋側の外洋に面したエリアでは南よりの海風が吹く事が多い為、一般には気温自体は内陸側よりやや低くなるのが多い事は最近の記事でも書いた通りですが、今回の浜松市ではその傾向通りにはならない現象となりました。
 この現象については気象庁や専門家も含めた多くの方々らから次のような要因が挙げられています。
 一つは西よりの風。これで南よりからの海風が入って来なくなる時間帯が多くなった。
 もう一つは二つの高気圧(低層の太平洋高気圧と上空のチベット高気圧)の二階建て(二段重ね)構造となり、下降気流が強く、そして日射が強い時間帯が長かった事。
 もう一つはヒートアイランド現象。都市や生産設備などから出る排熱、そしてそれら構造物や道路などに日射が強く長く続いた事による熱、これらの合算による熱気。
 大体上記のような内容となっています。
 ではまず西寄りの風ですが、仮に西南西の風ならば浜松市には海風が入るはずなのに、そうはなりませんでした。
 これについて浜松市で史上最高タイ 41.1度を観測した時間に近い、8月17日 12:00の風向風速を愛知県も含めてアメダスで確認してみると次の通りです。

引用開始(一部抜粋)

https://tenki.jp/past/2020/08/17/amedas/5/26/wind.html

愛知県のアメダス実況(風向・風速)(2020年08月17日)

引用終了

 画像は直接ご覧ください。
 これで見ると確かに浜松市あたりはほぼ西風のように見えます。しかし見落としてはいけないのはここより西よりのエリアである愛知県や岐阜県などの多くのエリアでは名古屋、豊橋あたりで西北西の風となっています。
 これが何を意味するのか?と言えば、それは「風向の分布はどこも同じではなく、半時計回りで弧を描くように名古屋市あたりから豊橋市あたりまで都市部や道路などの熱気を拾って浜松市に達した、と言う状況のようです。
 大手検索サイト地図などの航空写真で見ればわかる通り、大垣市、名古屋市、岐阜市、岡崎市、豊橋市などの一体には緑色の森林などが少ない都市が広がっていて、これらのエリアでは太陽光を熱に変換してしまう割合が高く
なってその熱気が弧を描くように浜松市に達した、と言う状況のようです。
 これらから言える事ですが、それはこのケースに於いて「ヒートアイランドと言う名称は既に正確な表現ではなく、寧ろヒートベルトと言う名称の方が正しい」と言う事だと考えています。
 太平洋ベルト地帯は「ヒートベルト」となってこのような熱気を発するエリアがベルト状に広がり、「更に2階建て構造の高気圧による強い下降気流より熱気が素直に上昇しにくくなって(通常はやや涼しい)浜松市などに猛暑をもたらしたもの」、と言えるのではないでしょうか。
 浜松市より西より側のエリアに都市が少なくもっと森林の緑がもっと多ければ、仮に今のように大気の二酸化炭素が増えていても今回の浜松市のような高温化現象に直結したとは考えにくいと思っています。