武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

ラーメンの巻

2008-10-12 17:52:38 | Weblog
毎日新聞夕刊 2006年8月8日(火)

ほんわか湯気が出ているラーメン。ゆで卵の立ち方が面白い。

作家の畑正憲さんが、ラーメンのあり方について語ります。ラーメン特集のテレビ番組で、複雑怪奇な凝った重苦しいラーメンが、次々登場するので、最近はラーメン屋へ行かなくなったとの事。ラーメンは、ひょっと立ち寄ってかき込むもの、素朴さが命と語ります。

本を読むと、畑正憲さんは、すごいインテリジェンスの持ち主。テレビでのムツゴロウさんのイメージは、奇人という感じですが、本を読むとまた違った畑正憲さんの魅力があります。「わが王国の住人たち」(光文社文庫)は、けして難しい表現をすることなく、畑さんの人生観と観察眼がキラッと光る人間ドラマ。とても面白い小説。

武内ヒロク二の、散歩に付いていくと、小腹が空いた時に、途中でちょこっとラーメンを食べる。昔は、うどんの方が好きでしたが、すっかり「ラーメン、餃子、ビール」に慣れて楽しむ事を覚えた。散歩しているせいか、街からちょこっとはずれた所にあるラーメン屋で食べる事が多い。道を歩いていると人気のない路地に、嬉しそうな顔をした男性がひょっこりと現れる。満足そうな表情が顔中に広がっている。突然現れた人を、珍しい物を見るように見ていると、ラーメン屋から出てきたところということが解る。嬉しそうな顔に釣られて、そのラーメン屋に入ったのでした。もちろん「ラーメン、餃子、ビール」を頼んだ。とても美味しかった。
お店から、出てくる人の表情を見るのも、お店選びのポイントかもしれません。
ラーメンは、懐に優しく、おいしくが一番だと思います。

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制作に励む毎日

2008-10-11 22:01:05 | Weblog

色鉛筆にて制作中。食事以外は、いつもこんな感じ。


雨戸が閉まっているところ見ると夜の制作。


6Bの鉛筆は、武内ヒロク二の命。


制作の途中で、必ず上半身裸になる。


猫のキタハマは、製作している横でいつもリラックス。


出来上がった作品と、愛用の道具。

制作している時は、わたしにとっては安心な時間。それ以外の時間はあまり平和とはいえない。クレクレタコラに変身。何々してクレ。何々してクレ。と粘着質なエネルギーがわたしにすべて振りかかってくる。
昔、「クレクレタコラ」という番組がテレビで放映されていて「何て欲ばりなタコ。」と子供心に思った。結婚してから、何故かその番組を思い出すようになってしまった。その番組知らない人が多いのですが、知ってる人いますか?

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中華そばの巻

2008-10-10 22:25:09 | Weblog
毎日新聞夕刊 2008年10月7日(火)掲載のえ

夕焼けの中のラーメン。

俳優の藤竜也さんは、子供の頃、お風呂屋にいった帰りに、食べた中華そばの思いを語ります。それは、父親が交通事故で亡くなる前の冬に、母親に見守られて、弟と一緒に食べた中華そば。家族が欠けていないという安心感の中で食べた幸せな1杯の中華そばです。


駅前にあるような、何てことはない中華屋の昔の中華そば。ねぎ、なると、メンマが入っています。もやしを入れようか、入れまいか迷った末、無しに。

簡単につくれます。スーパーへ行って、麺と、スープ(グリコからの商品1杯分のラーメンのスープの小袋)、ねぎ、メンマ、なるとを買えば作れる。一番大事なのは、イメージ。裸電球と共に、昔の中華そばを、アリアリとイメージして作る。これがポイントです。

中華屋(ラーメン)と言えば、思い出す。伊丹十三監督の「タンポポ」という映画。はやらないラーメン屋をやってる女性を、見るに見兼ねた男性2人が助けて、最後トラックで去って行くという映画。繁盛するようになるまでの過程も面白いが、見ていて面白いのは、伊丹十三さんが「食べること」と、「味覚」ということに迫っていくセンス。すごく粋なのです。そしてカッコイイ。若い人に是非見てもらいたいです。
(映画に出てくる、伊丹流オムライスもセンスいいと感心しました。卵がオムレツ状になったのをご飯にのっけて、ナイフで真ん中を切るとそれが割れて広がってご飯をくるむようになるオムライス。素敵でした。)
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焼きのりの巻

2008-10-07 21:51:34 | Weblog
毎日新聞夕刊 2006年10月17日(火)掲載のえ

海苔を焼くと本当に黒いのりは緑色になってきます。

落語家のヨネスケさんは、千葉の姉崎生まれ。海の近くはならではの、天日で干した作りたての海苔は黒一色。その海苔を七輪や火鉢で、2枚重ねて丁寧に表と裏をあぶると、独特の磯のにおいがして、黒い海苔が、だんだん緑になってくる。その焼きたての海苔を、炊きたてのご飯に巻いてフーフー言いながら食べる。海苔の焼く頃合が難しいと語ります。

海苔を買ってきて、コンロの上に魚焼き器をのせ、焼いて食べました。本当に海苔は、緑色になるのでびっくりした。作りたての海苔でなくても、緑色になる。焼く前よりズートおいしい。パリパリするのもいい。海苔を一々焼いて食べることは、知りませんでした。時々、ごま油に塩を入れて、海苔にすり付けて海苔巻きを作ることはしていたけれど(韓国海苔風)、海苔の変化なんて、全然観察したことなんてなかったです。

あったかいご飯に海苔をのせて、モチーフにして描いている途中、海苔はすぐにグニャグニャしてすぐ駄目になってしまうので、焼いては、ペタッ、焼いては、ペタッと海苔を交換しながら描いていました。そうして出来上がったのが、上の絵です。
主人(武内ヒロク二)はヨネスケさんを知らなかったので、「突撃!隣の晩ごはん」の真似して、家のしゃもじ(小さい)を持って玄関にわざわざ出て、「こんばんわ~、ちょっといいですか?今日の晩ごはんは~。」て物まねのしてあげたんです。右に、かろうじてそれらしき者が描かれているわけです。

ヨネスケさんが、無性に食べたくなる「かつお節の海苔巻き」も簡単でおいしそうです。かつお節には、ちょっと醤油をたらして、作ったらいいかな?と思っています。

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イワシの刺身の巻

2008-10-06 15:53:38 | Weblog
毎日新聞夕刊 2007年12月4日(火)掲載のえ

潮の香りしませんか?

作詞家の星野哲郎さん、故郷は山口県の周防大島。海に囲まれた環境の中で生活する中で、特に印象に残っているのが、イワシだそうです。その中でも、小イワシの刺身が一番好きと語ります。小イワシを開くとハート形になるというのがロマンティク。

新鮮で刺身にするような小イワシ。これが手に入らなかった。
だから、イワシの魚そのもの方がいいと、考えを変えて描いてもらう事に。

ヒロク二先生が、イワシを描写して、絵を描くのをまじかに見るのは、初めての事で驚きました。こんな絵も描けるのに、いつも「いったいなんだこれは?」という絵を発表してるんだよね。まあ、「いったいなんだこれは?」は、時々新聞にもあるかもしれないですが・・・。
家の中でだけで「良かったヮ。」と褒めてるのだけど、イワシの絵は、全体的に叙情が感じられて、なんか演歌を歌いたくなる。「三百六十五歩のマーチ」はどうだろうか。(星野哲郎さんの作詞です)
「人生はワンツウパンチ、汗かき、ベソかき、あるこうよ~。あなたの歩いた足跡に、きれいな花が咲くでしょう~。」てね。


2008年6月14日~25日の個展では、こんな作品群を発表。いつも変な作品だ。この作品は色鉛筆で描かれていて、棒のように突っ立った女性らしき記号が、草に吹かれている。題は「娘達」。
だから、イワシの絵は、とても新鮮だった。わたしにはネ。
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タンメンの巻

2008-10-05 21:08:04 | Weblog
毎日新聞夕刊 2007年5月29日(火)掲載のえ

青い空色とオレンジ色に青春を感じるタンメンです。

作家の村松友視さんが、大学進学で東京に出てきて、タンメンを食べる生活を送ります。学生時代のタンメンは、味より思い出と。タンメンとギョーザを頼んだときは、ギョーザのつけ汁に(もちろんラー油を入り)具がちょっと出て混ざったものをタンメンにたらして食べる。これが至福の食べ方と語ります。

昔のシンプルなタンメンをイメージして作ってみました。


絵を描くために、底の低いお皿に移し直して具が見えやすいようにします。

箸で具を移動させたり、麺をもちあげて様子を見たりと、ぐちゃぐちゃになるまでさわってあげく「次、持って来い。」と言われるままに、次の「タンメン」を持って行く。その状態がピタッとやむ時がくる。こうなったら、半分絵は出来ていると言う事。筆圧が強いのか、アトリエからの音はニギヤカ。鉛筆の擦る音と勢いを、今回は感じた。

タンメンは野菜が入っていて栄養満点。
レシピ。
1.まず、麺をゆでるお湯を沸かしておきます。ゆで卵も作っておきます。
1.具は豚肉、白菜、キャベツ、にんじん、にんにく。フライパンに油を引いて、にんにくのみじん切り、豚肉を炒めます。豚肉が軽く火が通ったころ、野菜を入れます。少し塩をして、野菜がしんなりしたら胡椒をふりかけます。(野菜炒めの味の薄いものと思っていただいたら良いです。)火を止めます。
3.ラーメンのスープは、300cc。鶏がらのスープの素と中華味の調味料を入れ塩で整えます。煮立ったスープに炒めた野菜を入れます。スープにほんわか野菜のうまみが出ます。
4.茹でた麺をどんぶりに入れ、3のスープを注ぎます。食べる時にごま油を入れても美味しい。

※インスタントラーメンを使ってもいいと思います。タンメンは青春の食べ物ですから。
私も学生の頃、見栄を張らなくてよい友達と、ラーメンライスをよく食べた。お腹がふくれて、まあまあ美味しくて安いというのがありがたかった。学食で「ジャンボうどん」というのもあった。ただうどんが二玉になるだけなんだけど。

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黒豚のせいろ蒸しの巻

2008-10-02 20:19:59 | Weblog
毎日新聞夕刊 2008年9月30日掲載のえ

この絵の制作過程は長い道のりでした。
でも、せいろ蒸しはおいしいかった。

錣山親方(元関脇寺尾)が、巡業の準備で鹿児島に行くたびに、時間があくと食べに行く「黒豚のせいろ蒸し」。年齢と共に、野菜を食べる大切さを自覚すると語られています。文章を読むと人生の節目を確と、受けとめている男らしい気概を感じます。

せいろ蒸しと聞いたときは、普通の丸いせいろで作ると思ってたんですけど、ファックスで50cm×50cmのせいろ、二段重ねとお知らせをうけ、頭を悩ませていたのです。四角いせいろも売ってなくどうしようかな?と思って過ごしていました。締め切りが迫ってきたなと焦ってきた頃、フト、巻き寿司を作る時のすのこが頭に浮かび、アイデアが。
すのこの回りに、木で囲いを作ればと思いたった。


なかなか、やるでしょう。640円で二段分のせいろが出来たのさ。
すのこと木は、すのこの隙間より、大きい頭の釘で張ってある。


このように、野菜と魚介類を並べると、いい四角いせいろと思いませんか?。
下のせいろにはもやしの上に黒豚をのせてあります。


蒸すこと約10分。
鍋は丸いし、せいろは四角いので、蒸気がもれないようアルミ箔を巻いて。


上段は必ず豚肉を。蒸すと肉の脂が野菜に落ちてしみます。


下段は野菜と魚介類。ポン酢かゴマダレでいただきます。
私は、かぼちゃがこんなにおいしく感じるとは思ってみなかった。
発見です。丸いせいろで家で作ってもいいかも!!

後は、武内先生にがんばってもらいましょう!!
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