田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『旅愁』

2019-04-04 15:21:38 | 1950年代小型パンフレット

『旅愁』(50)(1977.2.18.想い出の名作洋画劇場)
(1986.8.2.水野晴郎の懐かしの洋画劇場)



 ローマからフランスへ向かう旅客機の中で、米国人技師(ジョセフ・コットン)とピアニスト(ジョーン・フォンテイン)が親しくなる。彼らはナポリで名所見物に熱中し、飛行機に乗り遅れる。ところが、その飛行機が墜落事故を起こし、2人は死んだことに。彼らは新たな人生を共に生きようと決意するが…という大メロドラマ。

 監督はウィリアム・ディターレ。ウォルター・ヒューストンが歌う「セプテンバー・ソング」やラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」などで盛り上げる。ただ、発端の設定は面白いが、その後の、身勝手とも思える彼らの行動に感情移入できない者も多いのでは…と思う。

ジョセフ・コットン

ジョーン・フォンテイン

パンフレット(52・国際出版社)の主な内容
解説/物語/ジョーン・フォンテーン、ジョーセフ・コットン/大規模なイタリーロケ/旅愁の音楽と主題歌/「セプテンバー・ソング」(野口久光)

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『シャザム!』

2019-04-04 10:56:34 | 新作映画を見てみた


「DCエクステンデット・ユニバース」の第7作。14歳の少年ビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル)は、魔術師に選ばれ、中身は14歳のまま、超能力を備えた大人のヒーロー(ザッカリー・リーバイ)に変身する。

 という話だと聞いて、12歳の少年が体だけトム・ハンクスになる、ペニー・マーシャル監督の『ビッグ』(88)を思い出す人も多いと思われる。実際、この映画には 『ビッグ』のパロディとおぼしき足踏み電子オルガンも一瞬登場する。

 ただ『ビッグ』と大きく違うのは、基本的にはヒーロー物であることはもちろん、主人公を身寄りのない少年とし、里親を転々として暮らしているという設定にしたところだ。彼が最後にたどり着いた先は、さまざまな人種の子どもたちが暮す家だった、というところに現代性がある。そして“義兄弟”となった彼らが活躍する後半は『グーニーズ』(85)をほうふつとさせる楽しさがある。一人で彼らの相手をする敵役のマーク・ストロングが怪演を見せる。

 マーベルの「アベンジャー」シリーズはどうやら終息しそうだが、今後DCシリーズはどう展開していくのだろうか。
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『追想』

2019-04-04 06:13:48 | 1950年代小型パンフレット
『追想』(56)(1986.9.13.水野晴郎の懐かしの洋画劇場)



 英国に預けられたロマノフ王朝の財産を狙う山師のボーニン(ユル・ブリンナー)は、自殺未遂の果てに記憶喪失となった女性(イングリッド・バーグマン)を利用して、ロシアの皇女アナスタシアを名乗らせる。皇女生存説を基に、ミステリー・タッチで展開する歴史ロマン。監督はアナトール・リトバク。

 イタリアのロベルト・ロッセリーニの下に走り、ハリウッドから追放されたバーグマンが復帰作でアカデミー主演賞を受賞。元王妃役のヘレン・ヘイズが映画全体を引き締める。

イングリッド・バーグマン




ユル・ブリンナー
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