エンタメOVOに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
女性の主張や生き方の変化を象徴する実写映画化
『アラジン』
詳細はこちら↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1191723
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女性の主張や生き方の変化を象徴する実写映画化
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戦艦大和の建造をめぐるさまざまな事柄を史実とフィクションを組み合わせて描いた三田紀房の同名漫画を、『三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』(13)などでVFXを駆使して過去を再現した実績のある山崎貴監督が映画化。
日本と欧米の対立が激化する1933(昭和8)年、大日本帝国海軍上層部は巨大戦艦の建造計画を打ち出すが、航空母艦の必要性を主張する海軍少将・山本五十六(舘ひろし)は、天才と言われる数学者の櫂(菅田将暉)を海軍に招き入れ、建造にかかる莫大な費用を算出し、巨大戦艦の建造を阻止することをもくろむ。
この映画は、オープニングで、いきなり戦艦大和の沈没を再現したスペクタクルシーンを映す。つまり、最初に大和の運命=結果を見せておいて、建造前の過去へさかのぼるという一種の倒叙法を用いているのだ。
そして、数学者を主人公にし、数学的な見地から大和=戦艦の建造を描き、大和と縁が深いイメージのある山本が、実は大和建造に反対していた、というユニークな視点から、男はなぜ大和=巨大なシンボルに魅かれるのか、大和の建造は体面にこだわる海軍の愚行だったのか、というテーマを浮かび上がらせる。
特に、密室での会議の場面を見ていると、あんな少数によるしかも不毛な内容で、ある意味その後の日本の運命が決まったのかと思うとゾッとさせられるが、そうした流れは今もたいして変わらないかもしれないとも思った。
菅田がマッドサイエンティストのような数学者役を熱演しているが、彼に感化されてその相棒となる軍人役の柄本佑も、もうけ役をもらって頑張っている。