田中雄二の「映画の王様」

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『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花』

2019-09-18 09:46:53 | 男はつらいよ

『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花』(80)(1980.9.7.蒲田ロキシー)

 リリー(浅丘ルリ子)が三度登場。今回の舞台は沖縄。今まででは、寅さんがマドンナと一番うまくいった回ではないか。何たって寅さんに「所帯を持つか」とまで言わせたのだから…。

 話は変わるが、今回は寅さんがやけに優しい。少々優し過ぎるのではないかと思えるほどで、それがまた切なくもあり、悲しくもあるのだが…。そして最後はやはり別れていく2人。今回もしばしば使われた言葉だが、2人とも結局「堅気」にはなれないのだから。

 とはいえ、いつもながらラストシーンで救われる。旅先で偶然出会った寅さんとリリー。もはや2人には何のわだかまりもない。冗談を言い合いながら、リリーの乗ってきたマイクロバスに乗り込む寅さん。そして二人を乗せたバスはテーマ曲に乗って山道を遠ざかっていくのだ。

 名セリフ「私たち、あんまり暑いんできっと夢を見たのね」(リリー)「そう、夢、夢だ」(寅)

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『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』

2019-09-18 07:06:51 | 男はつらいよ

『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』(79)(1980.6.22.蒲田ロキシー)

 今回はちょっと趣向を変えて、寅さんが若い2人の仲人を務める。寅さんも年を取ったということか。桃井かおりが独特の個性を発揮して良し。相手役の布施明はいまいち。脇役では湯原昌幸の間抜けな若旦那が笑いを誘う。

 名セリフ「姉ちゃん、家はどこだ」(寅)「田園調布」(ひとみ)「田園地帯か。お父ちゃん百姓か?」(寅)

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