黒人の側面史や音楽史を知るには興味深い内容
1927年、シカゴの録音スタジオで、黒人のブルース歌手マ・レイニー(ビオラ・デイビス)のレコーディングが始まろうとしていた。だが、4人組のバックバンドの一人でトランペット奏者のレヴィー(チャドウィック・ボーズマン)は野心に燃え、他のメンバーたちともめ事を起こす。やがて、遅れて到着したマ・レイニーは白人のプロデューサーらと主導権を巡って激しく対立し、スタジオは緊迫した空気に包まれる。
1920年代のシカゴを舞台に、「ブルースの母」と称される実在の歌手マ・レイニーと彼女を取り巻く人々の葛藤を描いたNetflixオリジナル映画。劇作家オーガスト・ウィルソンの戯曲を、デンゼル・ワシントンがプロデュースし、ジョージ・C・ウルフが監督して映画化。音楽はブランフォード・マルサリス。
基は戯曲だけに、舞台劇を思わせるところもあるが、黒人の側面史や音楽史を知るには興味深い内容。実際、マ・レイニーという歌手の存在を、この映画で初めて知らされた。アカデミー賞にもノミネートされたデイビスとボーズマンが圧巻の演技を見せるだけに、ボーズマンの早世が惜しまれる。
チャドウィック・ボーズマン ジャッキー・ロビンソンとジェームス・ブラウンを演じた男
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