『バファロー大隊』(60)(1975.10.26.日曜洋画劇場)
法廷西部劇とも呼ぶべきジョン・フォード監督作。フォードはこれ以前にも、ウィル・ロジャース主演の『プリースト判事』(34)、それをリメークした『太陽は光り輝く』(53)、ヘンリー・フォンダ主演の『若き日のリンカン』(38)といった一種の法廷物を撮っている。
この映画の製作当時は、フォードがヒッチコックに対抗した?などとも言われたようだが、この時期は、『ケイン号の叛乱』(54)『軍法会議』(55)『或る殺人』(59)『情婦』(57)『アラバマ物語』(62)等もあり、法廷映画がブームだったとも考えられる。
で、この映画の主人公は表向きはジェフリー・ハンターだが、実質的にはウッディ・ストロードが主人公だと言ってもいいだろう。
フットボール選手、プロレスラー、スタントマンを経て俳優となった彼は、『スパルタカス』(60=剣闘士)、『最後の航海』(60=水夫)、『リバティ・バランスを射った男』(62=従者ポンペイ)、『プロフェッショナル』(66=弓の名手)などで活躍し、『ウエスタン』(68)ではゲスト扱い。後の『黒豹のバラード』(93)ではナレーションを担当し、遺作は『クイック&デッド』(95)だった。『トイ・ストーリー』のシリーズのウッディの名は、彼から取られたものだという。
ヒロイン役のコンスタンス・タワーズは、『騎兵隊』(59)に続くフォード映画への出演となったが、サミュエル・フラー監督の『ショック集団』(63)と『裸のキッス』(64)の方が有名か。
『バファロー大隊』
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