田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

アメリカン・ジョークのイチロー

2019-03-22 17:31:02 | 名画と野球のコラボ
アメリカン・ジョークのイチロー(2004.9.26.)



 このところ、毎日「イチローのヒット数」に一喜一憂している。さて昨日も2安打でついに“球聖”と呼ばれるタイ・カッブを抜いた! あと9試合で8本。

 まあ、カッブは野球の実力は言わずもがなだが、どうも性格破綻者だったらしい。そのあたりは、ロン・シェルトン監督、トミー・リー・ジョーンズ主演の映画『タイ・カップ』で興味深く描かれていた。

 ところでいかにもアメリカらしいジョーク・イラスト(風刺画)を見つけた。「イチローが素手で“樹齢84年”の大木“ジョージ・シスラー257”を押し倒そうとしている」。これを見た米国人が「見ろよ。あんなやせっぽちが、動くはずのないオークの大木を押し倒そうとしているぞ。ばかな少年だ」「冗談だろ? とんでもないことが始まったな」と会話している画。タイトルは、『ザ・リアル・ゴジラ』(ヤンキースの松井も頑張ってるんだけどね)。
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イチローとメジャー・レコード 続き

2019-03-22 13:32:10 | 名画と野球のコラボ
イチローとメジャー・レコード 続き(2004.9.5.)



 イチローが凄いことになっている…。今日も5打数5安打、相手ピッチャーは脱帽するわ、敵地なのに観客はスタンディング・オベーションを送るわで…。実にいい光景だった。

 さて先日、7、8月と連続して月間50安打以上を達成し(8月は56本!)、アメリカの記録マニアたちを混乱させたばかりだが、(当初は1936年にロイ・ウェザリーが打った56本に並んだとされたが、その後1938年にジェフ・ヒースが58本打っていたと判明した?らしい)

 今度は4年間通算安打数がカービー・パケット(1986-89)が記録した879を上回り、第二次大戦後では新記録達成とか。そしてアンタッチャブル・レコードの一つである1929-32年にビル・テリーが打った4年間918本も射程圏内に(今日現在あと33本)。

 そして、そしてついにジョージ・シスラーのシーズン最多安打257にもあと34本!
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やったぜイチロー

2019-03-22 13:10:57 | 名画と野球のコラボ
やったぜイチロー(2004.8.27.)



 「ルーキーからの4年連続200安打以上」という、100年を超えるメジャーリーグの歴史上、誰も達成したことのない大記録をついにイチローが成し遂げた。もっとも日本で7年連続してリーディングヒッターだった彼を“ルーキー”扱いすることに抵抗がなくはないのだが…。

 さすがにプレッシャーがあったのか、ここ数試合は本調子とはいかず、おまけにオリンピックのおかげで中継もなく、やきもきさせられたが、引っ張るだけ引っ張っておいてホームランで決めるとは心憎いばかりだ。最近の楽しみは彼の活躍ぐらいだなあ。こうなったらシスラーのシーズン安打257を越えてもらいたいものだ。と、見ている方の欲求はきりがない。
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イチローとメジャー・レコード

2019-03-22 10:57:23 | 名画と野球のコラボ
 当ブログ開設前に「こちら金町名画座/桑畑五十郎」というブログをやっていた。イチローがジョージ・シスラーのシーズン最多安打を破った2004年当時の記事があったので、それらを転載しながら、あの時の熱気を思い出してみたい。

イチローとメジャー・レコード(2004.8.21.)



 メジャー・リーグは過去の記録や選手を尊重する。つまり今の選手と過去の選手をあくまで記録上ではあるが、同じフィールドで競わせる楽しみ方を持っているのだ。その意味でイチローの存在は、大過去の、アンタッチャブルレコード(不滅の記録)となったがためにかえって忘れられた選手たちをフィールドに呼び戻すユニークさを持っている。

 まず、彼がメジャー・デビューを果たした2001年、ルーキー最多安打記録(なんと1912年の233安打))を破ることによって、まるで映画『フィールド・オブ・ドリームス』のように“シューレス”ジョー・ジャクソンを呼び戻した。

 続いてジョージ・シスラーが1920年に記録したシーズン最多安打257も話題に上り始め、結局、イチローは戦後1位(歴代9位)の242安打を記録した。この時点で伝説の2人の選手がフィールドに復帰した。

 2003年、ルーキーから3年間連続200安打以上を記録し、同記録保持者のロイド・ウェイナー(1927~29)とジョニー・ペスキー(1942,46~47)の名が現代に復活した。

 そして今年、イチローはまた何人かの選手を呼び戻している。年間2回の月間50安打以上を記録することで、1936年に唯一同記録を達成したジョー・メドウィックを。通算3回の月間50安打以上で、通算4回のあのピート・ローズを(ジャクソンとローズ、ふたりとも永久追放になっていることを思えば、さらに感慨深い)。

 そしてルーキーからの4年間の通算安打記録840をシーズン途中に破ることによって、ロイドの兄ポール・ウェイナー、そしてそしてまたまたシスラーのシーズン最多安打が視野に入ってくる…。

 いやはやまさに“フィールド・オブ・ドリームス”次々と現れる伝説の選手たち。果たして今度は誰を呼び戻してくれるのか、楽しみは尽きない。
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イチロー引退

2019-03-22 10:23:34 | 名画と野球のコラボ
 2001年当時、ロサンゼルスで買い求めたのオールスターのプログラム。

 ついにイチローが現役引退を発表した。昨年来の動きからある程度予想されてはいたものの、やはり現実となると寂しいものがある。

 2014年7月の当ブログの開設以来、彼についてはたびたび触れてきたが、思えばそれらは選手生活の晩年についてのものだった。だから、今振り返ると随分感傷的な記事になっていると思う。

マーロウとディマジオ、俺たちとイチロー、そしてシスラー 『さらば愛しき女よ』(2014.8.10.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/3d654a53d9418b1f04b52c796030d7de

イチロー、マーリンズへ!? 『Mr.3000』(2015.1.15.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/d9686c830799937b01da89583b19a282

『タイ・カップ』 『フィールド・オブ・ドリームス』(2015.8.18.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/94fc923fbf460918d74b52408c9db434

All About おすすめ映画『さらば愛しき女よ』(76)(2016.1.12.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4f68b2cc9fbd22a3c6465f6c8d9c365c

『オールド・ルーキー』(02)(2016.5.24.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/fe0c2bfc610f0a7418e14927c1f2a5bf

『MacMillan The Baseball Encyclopedia』と『フィールド・オブ・ドリームス』(2016.6.4.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/151dc06d69746634b1ec9cb8575efc40

『墜ちた打撃王 ピート・ローズ』(04)(2016.6.20.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/94e0594ff082ade704c6d1a7109b1586

イチロー、マリナーズに復帰!(2018.3.7.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/33672d4aa9bad523ad5c404603f76a1e

イチローとミニー・ミノーソ、『Mr.3000』(2018.5.7.)
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/09c322435872d3f85053deefa3de1d52
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『SCREEN』 さようなら最後の午前十時の映画祭

2019-03-21 14:06:42 | SCREEN スクリーン



『SCREEN(スクリーン)』2019年5月号に「さようなら最後の午前十時の映画祭」掲載。
表紙はラミ・マレック。
https://screenonline.jp/_ct/17261788



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【インタビュー】『ソローキンの見た桜』阿部純子

2019-03-20 13:55:18 | インタビュー



「人と人とが別れるときの痛みや感情の流れは、今の私たちにも共通すると思います」
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1177843

『ソローキンの見た桜』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/3e2a5c7b2bbd36dd1191a71981200f2c

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【インタビュー】『ダンボ』ティム・バートン監督

2019-03-20 11:00:04 | インタビュー



「他者からは欠点に見えることを肯定的に捉えてみれば、それは美しさに変わるのです」
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1183068

『ダンボ』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/280cf8298691c7c774d7048af7489205

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『パパは奮闘中!』トークショー

2019-03-20 08:42:23 | 仕事いろいろ
 インタビュー取材に備えて『パパは奮闘中!』のギヨーム・セネズ監督と主演のロマン・デュリスが登壇したトークショーに出席。監督の実体験から発生した映画であること、俳優は台本なしのアドリブで演技をしたことなど、興味深い話が聞けた。



https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1183414
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『生きる歓び』

2019-03-20 06:26:08 | 1950年代小型パンフレット
『生きる歓び』(60)(1981.3.6.)



 舞台は1920年代のローマ。ファシズムについて全く無知なくせに、食うために黒シャツ党に入る青年(アラン・ドロン)が主人公。所詮ファシズムなんてそんなものかもしれないなと思わされるファーストシーンだ。

 やがてその青年が、一目惚れした娘(バルバラ・ラス)のいるアナーキストの一家と同居する羽目になり、刑務所に入れられたり、爆弾犯人に間違われたり、という珍騒動が繰り広げられていくのだが、ルネ・クレマンの監督作だけあって、ただのコメディでは終わらない。戦争やファシズムに対する風刺がピリッと効いているのである。

 この映画が笑えるのは、ファシズムやそれに翻弄される党員たちの滑稽さを見せられるからなのだが、考えてみれば、それは戦争中のイタリア、ドイツ、日本の姿にもつながるもので、笑える反面、実は恐ろしいことなのだという皮肉が浮かび上がる。

 クレマンの映画には、反戦映画の白眉である『禁じられた遊び』(52)があるが、レジスタンスの活動を描いた『鉄路の戦い』(45)や大作『パリは燃えているか』(66)も撮っている。小品の佳作のようなこの映画も、それらに引けを取らないのではないかと感じた。
 
 真実を知り、レジスタンスに転向した主人公に向かって、党員が「我々が政権を取ると長いぞ。君はその間中追われ続けるんだ」と言う。それに対して主人公は「では君たちは、その間中ずっと我々を迫害し続けるってわけだ」と返す。そんなやり取りも印象に残った。
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