近所の小さな煙草屋さんが高齢のためいよいよ店をやめることとなった。店の前には小さな小さな張り紙:5月15日をもって店を閉じることにしました。ながらくありがとうございました。店主。:と簡単に書かれていた。もうすぐ80になる婆さんが一人でやっていた。ご主人がなくなって10年くらいかな。タバコとジュースの自動販売機とタバコの店売りだけの店だった。煙草は吸わないのでこの店に寄ることはなかったけど僕らが子供の頃は、タバコと駄菓子の店をやってたから、僕ら、ここの近所の子供達は毎日のようにかよってたもんだ。その頃は、先代の爺さん、婆さんだったけどずっとずっとお世話になっていた。そうだね、スーパーマーケットなんかが出来て買い物の形態が変わる頃までかな。それから、大人になってタバコを35歳でやめるまで買ってたんだ。ぼくらの町にはなくてはならない店だったんだよ。死んだウチの犬が入り浸っていたときもあった。嫌がらずに店においてくれてた。「お吟、帰るよ」というと店の奥からのこのこと出てきたことが昨日のようだ。お吟という犬は捨て犬で近所に勝手に住み着いていたのをうちの親父が餌をやったりしてたもんだから僕が飼わされることになった町内会公認の放し飼いの犬だ。餌と寝床はうちだったけど昼間は好きなところでブラブラ。特にここの煙草屋さんがお気に入りだった。その煙草屋さんがやめる。だから昨日僕は、花を買って「長い間、ごくろうさま、あと少しだね」と引退祝いの花束を渡した。

婆さん、目が潤んでいた。今朝、犬を連れての散歩のとき煙草屋さんの張り紙を見たら:5月15日のところが5月11日に書き換えられていた。僕が、引退を早めたのかな。それとも花を貰って満足したのかな。誰でも、自分がしてきたことどこかで認められたいよね。長い間、ありがとう。

婆さん、目が潤んでいた。今朝、犬を連れての散歩のとき煙草屋さんの張り紙を見たら:5月15日のところが5月11日に書き換えられていた。僕が、引退を早めたのかな。それとも花を貰って満足したのかな。誰でも、自分がしてきたことどこかで認められたいよね。長い間、ありがとう。