フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

Le trottoir,jour de pulie

2017-08-22 07:10:54 | Weblog

「雨の日の舗道」が直訳。日本題なら「雨の舗道」。画家の中西繁さんの代表作。部屋に飾るくらいの大きさの水彩画や油絵などを25点くらい集めて佐川町のきりん館で開かれていた「中西繁 哀愁のパリ展」に行ってきた。白壁の酒蔵通りの中にある「きりん館」の二階の和室に並べられたパリの街の一コマが妙にこの和室に合っていた。建物が文化財だからくぎを打ってはいけないからと壁に並べた椅子の上に絵は置かれていたのがかえって良く見えてよかった。「竜馬、事件ぜよ」とほぼ直角に近い狭い階段も初めから幕末にタイムスリップさせられるようだ。朝早い時間でもあって観客は僕とバジルと二人だけこんなに絵をゆっくりと見たのは初めてだ。中でも驚いたのは中西さんの水彩画。僕らが描くような淡いふにゃふにゃした絵ではなくコントラストというかメリハリのはっきりした作品だった。こんな描き方もあるんだと感心しきり。小作品だからかほとんどの絵が売約済。50万近くする作品もすんなり売れていた。高知もバカにしたもんじゃないな。「文化は土佐の山間より出ず」と中西さんも言ってたけどそうだと思う。階段を降りると下の和室はカフェになっていてこの作品展のために作られた「哀愁のパリ珈琲」をいただいた。これが意外にうまくてね。この店、ただモノじゃないなと感謝。丁寧に礼を述べて帰ってきた。いいものを見せてもらった一日は幸せ気分が充満。早速筆をとってタッチを真似てみる。「あれ、うまくいかない」・・・当たり前かと苦笑。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする