積もった雪 金子みすゞ
上の雪 さむかろな 冷たい月がさしてゐて
下の雪 おもかろな 何百人ものせてゐて
中の雪 さみしかろな 空も地面もみえないで
今朝のラジオからこんな詩が聞こえてきて目が覚めた。降り積もった雪を見て書いた詩だろうか。オレなんか雪だ、きれいとしか思わないのにね。詩人の目って初めから違うんだね。そもそも出発点から違うんだと実感。たった三行の詩で宇宙も社会も地表も語りつくすって金子みすゞって凄いんだね。26歳で自ら命を断たなければならなかったって聞いてるけど人生無駄に年取るのがいいと決まってないね。スマンこってす。いまだにスーパーに行くと猫の餌売り場でウロウロして「あっウルーはもういないんだ」と気づき苦笑するオレは一体何なんだと思うね。空も地面も見えないでオレは中の雪かな。