フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

adolescence

2017-04-16 08:10:45 | Weblog

adolescenceって単語が写真のキャプションに踊っていた。タバコを咥えた長い髪の13~15歳くらいの少女のズームアップの写真。目が射るようにレンズを見ている。「思春期」ってタイトルでの写真特集。次の写真は16~17歳くらいの若者が車のボンネットに座って振り向きざまにこちらを睨んでいる。次々とこの年頃特有のチョイ無軌道ぶりの写真が並んでいたが目はみんな怒っていた。この写真を見たとき僕はなぜか「塔本シスコ」の素朴画を思い浮かべていた。シスコの描く人物の絵がこの子たちの穏やかな表情と重なって見えたのかもしれない。シスコの絵には誰もが共有する普遍の記憶が宿っているからかな。素朴画というのは小学校の教室の後ろの壁に貼られるような絵のことさ。と言えばいいのかな。これがなかなか描けそうで描けない。シスコは50代で絵を描き始め91歳で亡くなるまで絵を描いていたと言われている。初めから素朴画。絵を見ると天真爛漫の一言。誰もが多分、その絵の前では立ち止まるでしょうね。凄い才能だ。誰にも絵を習ってもないのにこのあふれ出る意欲。学ばねばならない。というか僕ら素人絵描きにも勇気を与えてくれる。「お前らまだ思春期なんだから殻をぶち破れ」って叱咤激励してくれる顧問の先生のように。そうなんだ。芸術は爆発なんだ。

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