フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

老人手帳をもったクリフハンガーたち

2016-04-11 07:43:04 | Weblog
黒滝山に行きました。まともな登山道の地図が描かれたボードが登山口にあります。その横に4wd車なら3㎞走行可という道がありました。沢を渡っていく道と沢を登っていく道とが描かれていました。なぜか途中まで。頂上まで3時間くらいかかるって書いてあったからショートカットで行こうか。はじめは作業道でラクチンでした。こんな道でダラダラと登って行ったらピクニックだね。なんて悠長な会話で進んでいったところ沢を渡ると急登。これって登山道?獣道じゃないの?それでも懲りずに登っていくとついに目印の赤テープも見当たらくなった。「道が分からないぞ」「GPSにも載ってない」「おっ誰かが歩いた跡がある。」とよく見れば二股に割れてた。仰ぎ見れば木々の向こうに空が少し見える。直登して尾根に出ようか。

傾斜がきつい斜面をカモシカになった気分で登る。稜線に出たら立派な登山道が続いている。「なんなのだ。今までの苦労は」と稜線を進む。

花ミズキかないい感じで咲いている。なかなか頂上につかない。結構な距離がある。

やっと着いた。頂上は南面が開けていて

梶が森が見える。頂上でお弁当。シェルパ君がポタージュスープを作る。もう小さなアブが出ている。前に筒状山でアブに咬まれて大変したことを思い出した。帰りは道なりに下山したつもりだったけど第6鉄塔のところで道が分からなくなり違う道に入ったみたい。道は崩落しアドベンチャーかと思わせる山道となった。「方向が違う」とGPSを見ながらシェルパ君が言う
いろいろ道を探りながら行ったが時間と労力を食うだけだからと「遭難」というモードに切り替える。「遭難」が初めてのシェルパ君とアンティークは焦り落ち込む。僕は2回目の遭難だったからこの状況には経験があった。「沢を渡ってきたから沢を下りたら道に出る」と励まし沢を下りる。凄い崖だったが道が柔らかだったので何とか下りれた。体重75キロの僕が大丈夫だったからと二人があとから続く。「老人手帳をもったクリフハンガーたち」だ。途中でアンティークが滑って膝をすりむく。シェルパ君が岩に転んで膝を痛打する。奇跡的にそれだけで済んだ。「簡単な道を選んで下りて来いよ」と言ってた僕もどこで打ったのか試合を終えたボクサーのように右目の横に絆創膏を貼られている。

いいとこなんだけどね。車についた途端「もっとラクなところへ行こうね」とそれぞれの口から出たのがおかしかった。
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