みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

心から心へと、受け継がれてゆくたからもの

2009年10月30日 | 音楽
音遊人(みゅーじん)の最新号が届いて、
さっそく、やなせさんのエッセイを紐解いたのでした。

音遊人2009/12月号
やなせなな「ひだまりの唄」より
 この世界にあるもの全ては、その姿を変えてゆきます。
 中でも生命は、いつか必ず終えてゆかなければならないさだめにある。それはとても悲しいことですが、こうして今文章を書いているわたしも、読んでくださっている皆さんも、ひとりとして例外を許されない。重い現実を背負っているといえます。
 ですが、人間ひとりのいのちに限りがあったとしても、何十年、何百年という歳月を経て、心から心へと受け継がれ、守られ、残り、人々の中に息づいてゆく、かけがえのない宝物がある、とわたしは最近考えるようになりました。
 たとえば・・・
 音楽や美術といった芸術、何者かを愛する心、かみさま・ほとけさま・ご先祖さまに手を合わせる姿勢、ふるさとを慈しむ気持ち、幸せへの願い、平和への祈り、暮らしの知恵・・・などなど。
 それは、いわゆる「モノ」ではありませんから、お金では決して買うことができませんし、誰かが独り占めをできるような代物でもありませんよね。
 生まれては消えてゆく、数えきれないほど大勢の人々のいのちが、形のない宝物のバトンをリレーのようにつないでいて、誰もが皆、そんなリレーのおおきないのちの輪の中で、今、生かされているような気がします。


やなせさんの姿勢はとても好きだなあ。
一人一人のいのちは、大いなるものの存在=形のない宝物を、受け継ぎ、受け渡すための入れ物のようなものかな?と、日々感じるところでも
あるので、やなせさんのメッセージには、深く共感するのです。

「願い」のアルバムも聴きました。このアルバムのテーマは「心から心へと、受け継がれてゆくたからもの」で、なるほど、いろんな宝物が出てきました。
 誰かを大切に思うこと、
 毎日が奇跡の連続だと言う事実に気づくこと、
 巡り会えた人に感謝の気持ちを捧げること、
 過ちにも降り注ぐひかり、
 線香花火のようにはじけて咲いて消える恋、
 誰にも気付かれず咲いては色あせてゆく名もなき花の存在・・・

勝手にやなせさんの応援隊長になってしまいますが、秋の夜長、このアルバムを手にとって、やなせさんの声に、言葉に、耳を傾けてみてはいかがでしょう?

「ひだまりの唄」のバックナンバーが読みたいぞ!

願い

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コメント (2)
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