みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

飛ぶ教室~ほむほむ

2021年02月19日 | 雑記
この日のNHK R1の「飛ぶ教室」は、「ほむほむ」こと穂村弘氏をゲストに迎えての短歌の講義だった。
穂村さんの「短歌下さい」から幾つか歌が紹介されて、源一郎さんと小野アナの感想が面白いこと!
個人的に、短歌再開眼かもしれない!

例えば、お二人が推していた、この歌。
「脱がし方 不明な服を着るなって よく言われるよ 私はパズル」
(作者は控え忘れてしまった。ごめんなさい。)
このドキドキするシチュエーションをパズルで結ぶところ、この発想は本当に凄いと思う。
この先ずっと「パズル」を見ると、この歌を思い出しそう。。
女性はパズルになれていいかも・・・。
パズルを解くのが楽しいからと言って、パズルが複雑になりすぎないように、祈ります。

「行ったのか 待てば来るのか バス停で 本当のことは 分からずにいる」
バス停での何気ない日常の一コマが、「本当のこと」で哲学的な深みに転じるようで、良い!
バス停も、何かの象徴。
誰しも、今、バス停にいるのかもしれない。
運命のバスは、過ぎてしまったのか?これからやってくるのか?分からない。

「おばさんが 私を心配しています。頭をなでる男はやめろ」
女性の頭を撫でるのは、失礼!
ふむふむ。
若い頃は、この感覚はなかったと思うけど、今なら分かる。
自分も、歳を重ねて、成長してたみたい。
源一郎さんの「頭撫でられたことあった?」の質問に小野アナが、「あったと思います・・・」と
やや、もじもじして、お茶を濁すように返答してたのが、なんだか、微笑ましかった。
某元オリンピック委員長は、千回生まれ変わっても、この歌は理解できない?

「月光の降る大通り 警官と婦警が 手を繋いで渡る」
ポエジーでエンターテインメントが感じられる、この歌も好きだった。

「スカートをまくって 波の中に立ち 古い言葉で言えば魂」
(穂村弘)
海原の大きな景色と水しぶき、瑞々しい生命力が描かれたこの情景には、太古の昔から魂こそがふさわしい。

何が面白いかは、人それぞれだけど、自分は、広がり、深み、いろいろな解釈・読み方ができる歌がいいな。

吉本隆明 ⇒ 高橋源一郎 ⇒ 穂村弘
新人発掘の系譜も興味深い。

あと、穂村さんの声に触れて、なぜ?「ほむほむ」の愛称で親しまれているのかが、分かった気がする。
若い頃、けっこう「おたく」で鳴らされていたのかな?

とても有意義で興味深い講義だった。★★★★★

https://www4.nhk.or.jp/gentobu/





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