tarpin翁のスローライフ

福井県奥越地方、季節のたより、ガーディニングなど、
写真日記・・・そして・・・。

再読、ふくい文学特集「開高健さん」と「開高どんぶり」。

2015年12月23日 | 季節の便り(北陸、福井)

地方紙福井新聞に月1度くらいの頻度で、

当地関連の「文学書の紹介特集」が有る。

私にとっては、勝山市が場面のとなる

高橋治氏の「さまよう霧の恋歌」に継ぐもの。

 

開高健氏の文学がどうのと、

そんな薀蓄が述べられる知識も無いのですが

歯にものを着せない筆運びは、いつも心引かれる小説家で、行く冊か読んだだことが有る。

今回、越前海岸での滞在で書かれた、

「開口一番」。

この中の小品「北陸の味覚、王者の奢(おごり)」。

ベトナム戦争戦場取材からの帰国で、その悲惨な戦場体験の

心を癒す為に訪れた、越前海岸のひなびた旅館「こばせ」。

連日の釣り三昧や、海鮮料理三昧、

最初は「越前かに」料理に舌鼓をされたものの、だんだん飽きてきた、

幾度かの食事で何を出しても満足でなさそう、

そこで主人が越前かにの「メス(せいこがに)」をばらし、

実、かに味噌、内子、外子などまぶした「独得の丼」を出したら大絶賛。

(この小品の中に、その様子が細かくリアルに書かれているのはさすが)

 

その後、此れがこの宿の名物として「開高どんぶり」となったもの。

 

私も一昨年

越前海岸で頂いたものですが、

今冬も行きたいと思っています。

これには開高先生もうなった、とか。
この地のひそかな名物の由。

それは美味しかった。
氏ほどの食通でなくても、うなる味、私もおすすめ。

丼に乗っている「黄色のタグは越前かにの証」食べられません。

 

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