庭で気が付いたら引き抜かれる、
つる草「へくそがずら(屁屎葛)」。
名前の通り、においも臭い。
成育のすざましさ、庭端の「雪柳」にまとわりついています、
毎年伸びるのですが、根本は直径3mmにも育ち
茶色で頑強。
それにしても嫌がられるだけに、名前迄可哀そう。
近く造園やさんが来るので、放置しています。
花を取って、唾液で湿らせ、手、足などに貼るとちょうど
お灸のようにみえるので別名を「灸花(やいとばな)」とも。
一方、昔から漢方薬としての効果。
根は下痢止め、利尿剤、果実の絞り汁を塗布すればしもやけ、ひび、あかぎれに効果。
煎じれば風邪、婦人病にも、アルコールと同量のグリセリンと倍量の水
を加えたものを「化粧水」として使用したこともある、
花の絞り汁は止血、鎮痛剤となり、毒虫の刺し傷に効etc。
学説があり、元々は「屁臭(へくさ)」だったものが
転訛したともいわれている。
カズラ(葛・蔓)は、つるで伸びる植物につけられる語。
日本最古の和歌集『万葉集』の中にも「屎葛(くそかずら)」の
名で詠まれている、古くからの植物。