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プロ野球ロッテの元投手・村田兆治さん(58)の「離島甲子園」を月刊「文藝春秋」(10月号)で読んだ。今年7月末、東京・伊豆大島で「第1回全国離島交流中学生野球大会」が開かれたことや、そこに至った背景、少年たちへの思いを温かく伝える内容だった。離島の皆さんを含む多くの方の協力があったこともうかがえる。
村田さんはマウンドを去った翌年の1991年9月、新潟市の北63㌔の日本海に浮かぶ小さな島を訪問。全校児童15人の小学校で講演やマサカリ投法の披露などをした。
このとき、9人に分かれて2チーム作れない、そこでは満足な試合もできない、ということに気付かれ、離島に思いを持ち始められた。
村田さんはこれまでに全国50を超える離島を訪れて、手抜きしない野球教室を開かれたという。
実際、真摯な指導が実を結び、子供たちは、、額に汗をすれば、心と体が自らの力になることを学んでいった。こうした離島の子供同士が集まって交流する場を作りたいという、村田さんの思いが「離島甲子園」実現に至ったという。
この活動が、島に住む子供たちの連帯感や活力の醸成に連なって欲しい。そして、いつか本物の阪神甲子園球場で試合が実現できるよう期待し、心からエールを送る。
(2008.09.24 朝日新聞「声」掲載)
(写真:掲載の様子)