
訪問しているブログに各地の初秋の姿が紹介されている。いい季節、皆さんのそんな気持ちが伝わってくる。
通りがかりの樹上の鮮やかな紅色の葉に気づく。よく見ると「はぜの木」。1本の枝の葉が紅色に変わっている。同じ幹のほかの枝には見られない。周囲にある同じ木の葉は緑のまま。
「はぜの木」はウルシ科の落葉樹だ。この地では通称「かぶれの木」ともいう。葉に触るだけで皮膚に発疹や炎症を起こす人がある。木の下を通っただけで痒くなる人もいる。
かぶれないまじないがある。「親にゃ負けてもはぜの木には負けん」と言いながら子どものころは山の中で遊んでいた。畑周りの雑木などを切倒すとき必ずはぜの木は目にしたが、この歳になるまでかぶれたことはない。
まじないが利いているのか、毒気も避ける体質なのかわからないが、遠くから眺める山々の紅葉の中ではいい眺めをさせてくれる樹木のひとつだ。
一枝だけが一足先に紅葉、どうしたと言うのだろう。このところの局所的集中豪雨、台風の接近しない日本、飲料水用ダムの貯水率ゼロ、地球的異常現象の影響だろうか。
そんなことを思いながら眺める紅色の葉は確実な秋の訪れを教えてくれる。
(写真:緑とのコントラストが綺麗な紅葉)